自衛隊の情報保全隊が、戦前、戦中の憲兵隊の真似をしているという「内部文書」を共産党が入手、公表した。
 自衛隊のイラク派遣派遣に反対する集会、デモや言論人の言動を調査、分析して隊内に配布している文書で、内容は、消費税増税反対や年金改悪反対の活動にも及んでいるという。
 これは、まさに日中戦争、大東亜戦争時代に日本の憲兵隊が思想調査、反戦調査と過酷な取締りを行った行為に先祖帰りしているものと言わざるを得ない。
 この「情報保全隊」は00年に自衛隊幹部による秘密漏出事件を受けて、その防止のために編成された組織である。
 しかし、今回露見した、中国のスパイらしい中国女を妻に持つ三等海曹による「イ−ジス艦機密情報」の漏洩事件が起こっているのである。
 このような事件を防止することが「情報保全隊」の本来任務であるはずである。「てめえの頭の蠅も追えずに」とはまさにこのことである。
 共産党の情報収集力を評価するとともに、自衛隊のこのような隠密行動に対する厳重な監視の必要性を痛感させられる案件である。
 村上新八