松岡農水相の闇自殺や年金消失問題の発生に慌てふためいた自民党執行部は、冷静さと判断力を失い支離滅裂な状態になっているとしか思えない。
 年金消失問題では、5000万件にも及ぶ消失の性質と実態を調査し、いかにして解決するかの手立てを確立して、それを国民に説明し、納得させ、国民の心配を解くのが先決のはずである。
 それができないので、急ぐ必要など全くない時効停止法案を強行採決したり、10年以上も前に厚生大臣を務めた菅氏にも責任がある、などと女の腐ったような血迷いごとを並べてみたり、それを並べ立てたちらしを配ったり、やり方も全く決まってないのに、弁護士、会計士を入れた第三者委員会を編成して一年以内に調査し、解決してみせると言ってみたり、「年金問題」を夏の参院選の争点にするなどと筋違いのことを言ってみたり、やることなすことすべて見当はずれなことばかりである。
 本来なら具体的な対応策を立案すべき社会保険庁は、解体を予告されているために、完全に浮き足立って、心ここにあらず、「もうオレは知らないよ」と言った感じなのだ。
 こんなことでは、どうにもならない。国民は期待しない方がよい。消失した年金がかえることは期待できない、と思ったほうがよい。
 村上新八