安倍支持の自民党若手、中堅40名程度が「価値観外交を推進する議員の会」を立ち上げた。
 価値観外交とは自由、民主、人権、法の支配という普遍的価値を掲げ、これを共有する国や人びとと連携しよう、というものだという。米ソ冷戦時代の自由諸国間のスロ−ガンみたいなアナクロニズムを感じるが、なんてことはない民主主義の当たり前の理念だが、その狙いは中国への警戒喚起と安倍流の国粋主義回帰にあるのだ。
 靖国や慰安婦問題で、米国議会にまで叩かれて、本音を後退させた安倍に替わって安倍の本音の本音を代弁しようというのであろう。
 こんなものが国際的には相手にされず、外交的に無害である限りは、安倍の繕われた言辞よりも正直に安倍の本音を代弁する機能を果たしてくれそうだ、という意味で、この動きに関心を払いたい。
 村上新八