夏の参院選を控えて、支持率低下に慌てている安倍政権は、これを下支えすべく、懸命になっている。
 その目玉が教育再生法案だが、その内容は、いかにも小役人が考えそうな、目先の小手先政策ばかり。こんなもので教育が再生されるとは全く思われない。
 「授業時間の10時間延長」「教師免許の更新制」「いじめ児童の出席停止」「地域ぐるみの教育」みんな小手先の小刀細工ばかりだ。問題の深層を掘り下げないで、当面の対応ばかり考えるからこんなことになるのだ。
 「大変だ、大変だ、どうしよう、どうしよう」と慌てふためいて、かねを送金してしまう「振り込め詐欺」にだまされる老女の愚行とあまり変らない。
 が、こんな答申に、安倍は「良い答申をしてくれた」とご満悦だというから、頭を傾げざるを得ない。
 これらの法案を今国会で是非通したい、というのが「安倍総理の強いリ−ダ−シップ」というが、そんなものはリ−ダ−シップと言えない。「こんなものはだめだ、再度考えなおせ」と付き返すのが総理としてのリ−ダ−シップである。
 選挙目当てとしても、お粗末すぎる。
 村上新八