ライス国務長官訪中の直前に訪朝した中国の外交最高責任者、唐国務委員は、ライスに、「訪朝はムダではなかった」「金正日は核の再実験はやらないと言っている」と伝えた。
 「ムダではなかった」という意味は、唐氏が金正日と会談できたことだ。これで、金正日が中国主脳との対話の道を閉ざすことはできない、と考えていること、まだ中国の力を頼ろうとしていることが確認できた、という意味なのだ。
 また、「核の再実験はしない」というのは、その裏には、米国が譲歩するならば、即ち「金融制裁」を解除し、二国間協議に応じてくれるならば、という条件がついているはずである。このような停止条件付の核再実験の延期に過ぎないのが真実だと思う。
 ライスは、それを知っているから、「驚くほどのことは何もなかった」と発言したのだ。
 いまいまでは、北朝鮮擁護徹していた中国が、今回は米国側に寄ってくれたことを了としている米国は、内心は不満であったが、それを表にはださなかっただけなのだ。
 金正日の姿勢は何も変ってはいない。「朝鮮半島の非核化」や「核の放棄」などは、金正日の頭の隅にもないおためごかし、その場繕いの発言に過ぎないのだ。
 中国は、厄介者の北朝鮮が、経済制裁によって、内部から崩壊していくように、誘導することでも考えたほうが、米国に対抗する世界の指導国への条件つくりになるのであろうが。
 村上新八