核保有論議は核拡散危機訴求の作戦か
自民政調会長の中川昭一に続いて麻生外相までが、北朝鮮の核実験をに伴って「日本の核武装論議は当然だ」と言い始めた。これに対して安倍は「非核三原則」の堅持を言明して火消しに大わらわである。
麻生は、近隣国がみんな核を持つのなら、非核三原則があっても、日本も「核保有の可否論議をするのは当然だ」「中川の発言はタイムリ-であった」とまで言っている。この安倍、麻生の発言落差は明白な閣内不一致と言われても仕方あるまい。
非核三原則には、近隣が核武装をしない場合には、という非核の停止条件が付いてでもいれば別だが、無条件の非核三原則なのだから、北朝鮮が核実験をしたからといって、改めてこれについての論議をする必要はないはずである。
それとも、そんなことは承知で、「北朝鮮の核武装は世界中に核拡散が広がるきっかけになりますよ、一番核武装しないはずの日本もそれを考えるくらいですから」と核拡散の危機を世界に訴えるための陽動作戦だとしたら、たいしたものだが、そんな高等戦術を編み出し得る頭脳はないであろう。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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