04年に北オセチアで発生した、チェチェンのテロ勢力による悲惨な学校占拠テロの際、現地に向かう航空機のなかで毒を盛られて、一時重態となった自由人権家の女性ジャ-ナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんが、7日自宅アパ-トのエレベ-タ-内で射殺された。
 北オセチアの場合は、ポリトコフスカヤさんの反政府的な取材を妨害しようとした事件であったかも知れないが、今度は永久に口を封じられたのである。
 プ-チン政権の反民主主義的な動きは、いろいろ報じられてきているが、ついに、自由人権家の暗殺にまで至ったのである。
 この事件は、プ-チンが、直接指示したものとは思わないが、反政府的新聞社の弾圧などそのような言論弾圧の風潮を造り上げたのはプ-チンであることは間違いない。それが嵩じて今回の暗殺事件にエスカレ-トしたのである、と断ぜざるを得ない。
 現在のロシアは、民主主義の基本である言論の自由さえもクリア-していない非民主国家なのである。
 村上新八