大学の初歩の教科書にも劣る理屈をこねている青二才がいる。
刑法の青臭い理屈を持ち出しているが、刑事政策上の責任論はねぇ青二才よ、
簡単に言うならば、それは国家の個人に対して問う有責性の問題だ。
戦争責任はそんな次元のものではない。①国と国との合意の問題である(少しでも
法学を学んだ者なら国と国との合意がどんなものかぐらいは分かるだろう)と同時に、
②責任を問われたその国の国民がその国の指導者であった者の責任をいかに問うかの問題だ。

幼稚園児童にはさらにこういって説明しよう。
会社が対外的に責任をとる場合は、①社員全員が多かれ少なかれその責に任ぜられる。
②次に、会社内部における責任追及が行われる。
戦争責任にも、①対外的な責任の所在と、②対内的な責任の所在と二つある。
対外的な責任については戦争当事国は「戦争指導者だけに絞る」と言っているんだよ。
それならそれでいいじゃないか。

対内的な戦争責任明確化問題が持ち上がるようになったのは、極右の台頭と共に靖国に
A級戦犯を神として祀り、日本を代表する政治家がこれに拝礼するようになってからだ。
この責任明確化は、戦時中に叛乱を起こすかたちであってもよかったが、今からでも
遅くはない。戦死者の子孫たるわれわれの手で改めてはっきりさせたっていいのだ。
(政府の要人が国民の望まない行動をとることにより外交に破綻を来たし、そのため
  国民に対して損害をもたらすなら、その要人は責任をとらなければならない)

“特攻機、回転等は、一定水準以上の学力と運動能力、判断力を要求……”だと?
特に“判断力……”これは笑止だ。彼等がどんな教育を受けたか知っているのかね?
民主思想教育でも受けたと思っているのかね? 軍事教育というものがどんなものか知って
いるのかね?

“下位の者が上位の者の指揮権剥奪”だと? 何にもしらねえな、この青二才は。
“上官の命令は天皇陛下の命令と思え”と厳命されていた当時、上官に逆らったら最後、
忽ち営倉行きだぜ。
この青二才は戦争国家の現実を何等把握していない。極右共の教科書を棒読みしているだけだ。

東風 wrote in message ...
> 責任とは、個人にも法人にも国家にも各々の形で存在する。
> そもそも責任とはの記述に誤りは無いが、解釈には問題を残す。
> 例えば、上司の命令で殺人を実行した者がいたとする。
> この場合殺人教唆、又は指示者と実行犯は何れが罪が重いだろうか?
> 通常、実効犯の方が厳しく罰せられる。命令者の方が罪をより多く問われるのは、実効犯が抵抗すれば自ら
の生命の危険を感じるに足りる正当な理由が有った場合に限定される。
> 
> 次に、責任者と実行者は通常共同正犯として捉えるが、共謀が立件出来ない場合も多い。
> 命令に拠り実効した者に全く非が無いとは考えない。
> 誰かに責任を押し付けて、自分たちは仕方なく命令に従っただけとは、余りにも無責任と言える。
> 企業に於いても、上司が部下の責任を取るのは、部下に代わって責任を取るのではない。
> 不始末を見抜けなかった責任、教育が不十分であった責任、能力の無い者を引続き雇用し会社に損害を与え
た責任を取るのである。
> 
> 別に法論争を行うつもりは無いが、本人の重大な過失に拠る事故等で上司が責任を追及される事も無い。
> 日本軍では非常に稀有だったと思うが、下位の者が上位の者の指揮権剥奪、拘束の規定は存在している。
> その意味でも、与えられた権利行使を行わないで、指導者が悪いと言う事は自分たちは思考すら停止してい
たと言うに等しい。
>
> 参戦した世代、人々が個々の考えを持ち合わせていなかったとは思いたく無いし、各々の思いは有って銃を
取った筈である。
> 強制的に特攻機にとの記述があるが、特攻機、回転等は、一定水準以上の学力と運動能力、判断力を要求さ
れている。
> その時点での最も最良と思われる選択をされたと考えるべきである。
> 只、強制されて仕方なくとは、思えない。
>
> 組織は一人で動く訳でもなく、世論も只扇動すればなびくものでもない。
> 常に個々の判断の集積が必要である。
> その意味で、戦争責任を特定の個人に向ける事は、単に自らの責任回避にしか過ぎないと言える。
> 企業に於いては、責任逃れに終始する者は職場不適応と見なす。
>
> 中国側の戦争責任は一部の指導者にあり、国民には無いとの発言の真意を解析せずに、単純に一般国民には
罪は無いとの発言を真に受けて、悪いのは当時の指導者だと考える者が育つのは大いに問題と言える。
> そのような者こそが日本を三等国、小学生並みと評価される原因者であろう。
>
> 事実は事実として厳粛に受け止め、同じ事が起こらない様に行動する必要が、総ての者にある。 それこそ
が歴史を鏡として学ぶと言うことだろう。
>
> 誰の戦争責任を隠蔽する者では無い事を付け加えておく。
> 過剰反応も時として判断を誤ると思う。