3日自民と東北ブロック大会で演説した谷垣、麻生、安倍三氏の靖国問題に対する言い分は三人の人柄を表わして余りあるものがあった。
 安倍は「中国が『首相が靖国参拝するなら会わない』というのは間違っている。会ってあげましょう、会ってください、といいう関係は対等ではない。それを受け容れるわけにはゆかない」と述べた。
 これは「俺がやることは俺の勝手だ、文句をつけるな、手前が引っ込め」という傲岸な性格を現すものだ。これでは相手も「会いたくないのも俺の勝手だ」ということになるのだ。
 麻生は「主脳として波長が合うか合わないかというだけの問題に過ぎない」この人らしく軽くいなすようなことを述べている。これは波長の問題ではなく、会うことが必要なのに、相手に会いたくないと思わせる壁を作っているのは誰か、の問題なのだ。会う必要のない場合には、「波長が会わないから」で
よいだろうが、そういう問題ではないのだ。
 この2人に対して、「小泉内閣のアジア外交が回転とないのは靖国の問題だ。首相になったら靖国参拝は控える」という谷垣の発言のほうがよほど素直で真面目に現実を見ていると言えよう。
 村上新八