ポスト小泉の自民党総裁選まであと2月あまり、立候補者は麻生、谷垣、安倍の3人に絞られたようである。
 安倍は世論調査ではダントツだが、政策方針を明確に打ち出している谷垣がじわじわと支持を延ばしている。
 安倍人気は、拉致問題で、強硬姿勢を崩さなかったことが最大の要因だが、拉致問題解決の糸口がみつかったわけでもない。第二の要因は小泉の支持だ。彼は他に成果があったわけでも、政見が優れているわけでもない、小泉のだしからみたいなものである。
 自民党内で安倍支持が多い理由は、世論調査で40%台の支持があり、小泉の世論人気に負ぶさってきたように、安倍の人気に乗っかれば選挙に勝てるような気がしているためだけである。
 安倍は、靖国問題では不利だから、これを争点にしないなど、外交ビジョン抜きで総裁選をやることを主張するなど、致命的なほころびが目立ち始めているのだ。
 国民は、ク−ルにリ−ダ−としての適格性を判断して、世論調査で安倍支持を激減させることが、自民党議員と党員の頭を冷やし、総裁選をまともにする道であると思うが、政治無智が多い国民にそれを求めるのはまあ無理であろう。
 村上新八