谷垣財務相が予告通り、27日に総裁立候補の宣言を行なった。
 対アジア外交方針については、中韓との友好回復を打ち出し、小泉-安倍ラインとは一線を画した。これがまともな近隣外交の方針である。
 これに対して、小泉は「一つのことで首脳会談をやらない、という中韓の態度はおかしい」「それをおかしいと思わない人もおかしい」と、例の通りの奇妙な屁理屈で谷垣氏を批判した。
  「一つのこと」であっても、それが日本の首相に対する不信感の根っこにあるものであり、また国民が等しく嫌悪している問題であれば、それに拘るのは当然なのだ。こんなことさえ分からない首相に日本人は5年間も舵取りを任せていたのだ。こんなことが続けば、すなわちポスト小泉に安倍がなったとしたら、日本は大変なことになるのだ。
 中身のないバブル人気で、「政経分離」などと絶対不可能なことを言って誤魔化そうとしている安倍を担ぐほど日本の有権者はバカではあるまい、と思うが、そんな期待ばできないのかも知れない。
 村上新八