福田がポスト小泉の自民党総裁選に出馬しないことを明らかにした。その理由は、総理の靖国参拝慎重論者と靖国参拝推進論者の普三が出馬対立することは国論を二分する結果を招くから好ましくない、ということだと述べている。バカな理屈だ。
　日本の首相の靖国参拝に嫌悪感を示す中韓との軋轢を解消して、東アジア圏の友好関係の強化は、来るべきアジア経済圏構築のためにも必須条件であることは誰もが分かっているし、それが日本が中国とともにアジアの主導的地位を確保するための条件でもあるのだ。
　このことは、今後の日本の首相に誰がなっても、最重要課題として取り組まねばならない問題である。それには安倍普三は不適格だという消去法論理で福田が上がっていたのだ。
　中韓との友好関係強化という国論は一致している。そのための条件としての靖国問題については国論は二分されているが、それは福田の出馬が原因ではないのである。
　こんな問題で国論を一致させる必要は全くないばかりか、二分していることが民主主義国らしいのである。
　結局、福田は、森派を二分することを恐れる森喜朗を慮って不出馬を宣言したのであろう。
　こうして、普三が今の姿勢を変えないまま、首相になったら日本の将来はない、と考えたほうがよい。それを避けるためには早く民主党を政権の座に就かせることだ。
　村上新八