北朝鮮への全会一致の非難決議は出たが
国連安保理事会は、制裁、拘束を規定した国連憲章7条ははずした形で、全会一致で北朝鮮への非難決議を採択した。
はじめは、議長声明にとどめようとした中ロが、「非難決議」にまで歩み寄ったのは、日米の粘り強い説得が功奏したのだという見方は我田引水過ぎる。訪朝までして説得に当たった中国外務次官の努力にも拘わらず、北朝鮮が頑なに態度を変えなかったのに業を煮やした中国が、それなら「非難決議」もやむを得まいと変心したからである。
全会一致は良かったが、この効果はまだ分からない。北朝鮮の国連大使は、「決議を拒否する。ミサイル発射演習は継続する」と捨て台詞を残して退席したし、日米は7条こそはずしはしたが、文言から拘束力があることは確かだ、と解釈し、他方、中ロは、拘束力は規定されてはいない、とそれぞれ勝手に正反対な解釈をしているのである。
文言などというものは、解釈についての相互の確認でも取っていなければ、そんなものである。
6者協議は棚上げのまま、ミサイルの発射は継続されるであろう。北朝鮮が6者協議の再開に同意したとしても、それは発射準備のための時間稼ぎのジェスチュアに過ぎないであろう。
すべての予測は凶だ。日本は、可及的速やかに、ミサイル防御体制を固めるべきである。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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