ミサイル騒動6
これまでの日本国内の報道によれば、国連安保理は、当初、日・米のペースで
運ばれるような様子であった。然るにここにきて情勢が不透明になってきた。
中国政府が電話攻勢を強めるなか、武大偉中国外務次官は平壌で北を説得中。
「おいっ、コラ、ガラッパチめ、朝からガタガタ騒ぐんじゃねェ、このトンチキ
野郎が」と日本側に葉っぱをかける韓国は、李統一相を北に派遣し、南北会談に
入る。議長国を務め、日本案の共同提案国でもあるフランスが会議の延期を決めた。
焦る日本が最も信頼する米国でさえ、「ちょっと待たんかね」と窘める始末。
日本政府やマスコミが「大多数の国々が日本案に賛成しているのに……」などと
中露を牽制しているが、“多数の国”はもともと「日本がそこまでいうのなら」
と日本案への賛成に回っているもので、理事国間の温度差がちょっとしたことで
表面化することもあり得よう。
大体にして、大国たる米国は、相手が小国ならば、信用できようができなかろうが
外交上会いたいと言って来たら会って話を聞いてあげるのが筋だ。会ったうえで、
こうこうこう言うわけでダメならダメで済む問題である。それが国際常識。
気がついて見れば、六ヶ国協議当事国間の関係は、中露韓北4ヶ国vs日米という
かたちになっている。おやおや……
中国が世界から孤立する道を選ぶか、日本がとんだトンマの貧乏くじを引かされ、
一番の悪者になってしまうかの瀬戸際にきたようだ。
北の軍事的攻撃があっても、日本の損害は50人くらいだろうとタカを括る奴が
いる。日本人特に血の気の多い右翼どもには、すぐに他国をナメる癖がある。
ナメる、自分よりも弱いものを侮蔑する、は日本人的特色でもあるイジメの深層
要素であるが、このナメる癖が屡々日本を危機に陥れてきたのである。
現代戦争はあらゆる形態をとる。通常戦争からゲリラ戦、テロ、核は無論、最も
警戒しなければならないのは化学戦争。特に海を越えるミサイル攻撃には、
サリン弾頭が最も有効であることを計算に入れておかなければならない。核戦争
ならば核で汚れた国土は数十年間使用不能になる、占領しても無駄……そのことと
比較して考えよ。(以下次回へ)
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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