「米国が北との対話を依怙地になって拒否し続ける狙いは何か?」について;
怒夢巣氏も述べているように、慥かに北の権力者は色々やっているようだ。
だが彼等が認めた拉致以外は、ほとんど伝聞事実であり、国際的客観的に
確定されているわけではないようだ。それに北側にも色々と言いたいことが
あり、しかもそれらが、一定の信頼度をもって各国に敷衍されているらしい。
何故「在日」という問題が存在するのか、説明されて初めて日朝間の歴史が
分かるらしく、この問題は日本側にとって致命的なアキレス腱というべきで
あろう。

さて本論に入ろう。
先ず「米朝戦争」について確認しておかなければならないことである。
北のミサイルの届く範囲は“米本国”とはいってもせいぜいアラスカ西海岸
までだ。ハワイまではぎりぎり、しかも命中する確度は低い。要するに、
米朝戦争によって失うものは米国側にはほとんどない。米国側にはむしろ
イラクの次ぎを狙う軍需族議員を大いに喜ばせるであろう。
これに引き替え、日本全土が北の射程範囲内にすっぽり収まるから、
日本は大都市・軍事基地・原発基地が軒並みにやられる可能性が大である。
つまり日本は滅茶苦茶になる。3兆円や4兆円ではおさまらない。
このあと米国はゆっくりと北を撲滅すればよい。国際協調を得ながら……
国土が荒廃した日本の統治能力が弱体化すれば、米国にとってはまたとない
チャンス、「State Japan」の誕生となろう。
米国は表面はなんといおうと心の底の底では何としても北との戦端を開きたい。
米国側としては、北がキレルのを待つ、ひたすら待つ、ただそれだけでよい。
だから対話を拒否し続けるのである。

余談ではあるが……
日本がなぜ米側に3兆円を払う必要があるかについて、或る元防衛庁長官は、
「日本が攻められた場合米国は日本を守る義務がある、米国が攻められても
日本には米国を守る義務がない、そういう片務条約だからだ」と言っていたが、
米国が攻められて滅茶苦茶にやられるのが日本であることを思えば、
片務もヘチマもないことになる。

なお、北の宋日昊日朝国交正常化問題担当大使が7日平壌での日本記者団との
会見で「言語同断、破局的結果、物理的対応」などの語を交えての談話に対し、
日本の記者の「核を意味するのか?」との問いに「今に分かる」と答えたとか
(正確なやりとりは不明)。
わたしなら「白昼堂々東京上空にミサイルを飛ばすのか?」と問うのだが。
(時間が無く粗末でごめん。以下次回へ)