ポスト小泉についての世論調査では、常に普三がダントツで、2位が福田というのが固定化していた。
 これは、国民の間で、上滑りな普三人気が定着しているためである。つまり国民の人気投票では、普三がダントツということなのだ。
 いままで「首相には誰が良いと思いますか」と言うたぐいの世論調査をすると、トップは必ず現首相ということになり、第二位、第三位は、人気投票になるのが定番パタ−ンであった。
 2位、3位になるのは、国民が「はっきりものを言うと思っている人」であった。
 今は出てこないが、かっては石原慎太郎や田中真紀子が常連であった。
 普三もそのたぐいである。普三人気は、拉致問題や靖国参拝問題での強硬な姿勢や第一回の小泉訪朝に同行したことなどが人気の源になっただけなのだ。
 しかし、普三が強硬な姿勢をとるのは、アジアの隣国、中韓と北朝鮮だけで、米国にはくずくずなのだ。だから、上滑り人気だと言うのである。
 今回朝日新聞が実施した経営者に対するポスト小泉アンケ−トでは、主要100社首脳で25%、地方経済界人では30%、福田が普三を上回っていた。
 経済人としては、最大の貿易相手国としての中国との友好関係の回復や今後大きく展開することが必定なアジア経済圏構想のなかで日本が主導的な立場に立つためには、対中国外交が不可欠であり、それには福田が良いという判断が大勢を占めていた、ということなのであろう。堅実かつ賢明な判断であると思う。
 村上新八