ミヤンマ−の軍事政権に反対する、ノ−ベル平和賞受賞者、アウンサン・ス−チ−氏の民主化闘争の歴史は長い。
 ス−チ−が京大の東南アジア研究センタ−研究員を辞してミャンマ−に帰国したのが88年、その9月には国民民主運動連盟(NLD)の党書記長に就任、90年の総選挙で圧勝したが、軍事政権はそのまま居座り続け、今日まで、ス−チ−氏の拘束、自宅軟禁を繰り返してきたのだ。そのス−チ−の自宅軟禁が、アナン国連事務総長の反対要請にも拘わらず、また1年延ばす決定が軍事政権から出された。
 この間、ミャンマ−の内政問題として口を出すのを遠慮してきたASEAN諸国もさすがに今回の決定には失望を隠さなかった。
 欧米は軍事政権に対して、経済制裁を続けているが、この不条理決まる事態は変らないのだ。こうなっては、国連の公式議題としてミャンマ−の不当な事態を取り上げ、世界中からミャンマ−民主化への圧力を掛けるしかあるまい。民主主義の伝道者を自認するアメリカよ、しっかりせい!
 村上新八