イラクの宗派内戦化の歯止めはないのか
正式政府の発足を前にしてイラクではシ−ア派とスンニ派との内戦が激化している。
バクダッドでの身元不明の死体は、スンニ派、シ−ア派の衝突地帯を中心に、日に平均50体と言われ、両派住民の混住地帯からは、南部のシ−ア派地帯や中西部のスンニ派地帯に避難する住民が10万人以上に達するとも言われている。治安を維持するはずの警察部隊さえ、この抗争に加担しているとの情報さえもある。
イラクの武闘は、こうしてアルカイダ対米軍から、より長期化し、泥沼化する宗派間抗争に変化しているのだ。とはいえ、これを一番よろこんでいるのはアルカイダであろう。彼らはイラクを混乱に陥れることを狙いとしているからだ。
イラク統治に失敗して、人気凋落、低迷し、国内でもイラクからの撤退の声が高まっているブッシュには、うつ手はないし、国連も引いたまま。このままで宗派間の武力抗争激化を放置しておいたのでは、、苦しめられるのは、イラクの民衆だけだ。それだけではない、この問題は石油の高騰と、それによる世界経済の混乱にも結びつく問題でもあるのだ。
政府も米軍も警察もだめとなると、これを救うことができるのは、民衆が唯一信頼している宗教指導者しかいない。シ−ア派、スンニ派の両宗教指導者が話し合って、両派に対して和平と武装解除を実現すること、それしかイラクを救う道はないのだ。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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