二階氏と中川政調会長らの与党訪中議員団が北京を訪れた。
 これは、小泉の靖国参拝問題で冷却しきっている日中関係打開の道をさぐるとともに、特にポスト小泉の総裁戦で安倍氏を担いでいる中川氏は、それへの反応を打診するねらいもあったものと思われる。
 しかし、中国は「日本の首相の靖国参拝NO」へのこだわりは捨てなかったし、この問題については小泉にはもう期待しない、次の総理に期待するという姿勢を明確に貫いた。中国政府がこれまで{靖国参拝問題に拘り続けてきた手前、ここで譲歩すれば国民が納得しないし、国民の批判を浴びることになるからという事情もあるのであろう。
 温家宝首相が、ポスト小泉候補で靖国参拝賛成派の安倍氏を担いでいる中川政調会長とは面談せず、この問題については温度差があり、親中派の二階氏とだけ会ったということも、このような考え方を裏書するものであろう。
 米国と並んで日本にとって大切な中国との友好関係回復の鍵は、この与党議員団訪中でも、やはり次期総理の、小泉とは異なる対靖国姿勢であることが明確化されたのである。
 村上新八