カミュは『シジフォスの神話』で、ガリレオの発見した科学的真理を評して”そんな真理は火あぶりにされるには値しない”と書いている。そして、次のように続けている。

『地球が太陽の周りをまわるのか、これは実際のところどうでもよいことなのだ。言ってしまえば、これは下らない問題だ。これに反して私は、多くの人間が、人生は生きるに値しないと考えるが故に死んでいくのを眼にしている。(中略) だから私は人生の意味こそ最も緊急な問題と考える』

こんにち、ただ今、この世における「下らない問題」は、人により違うだろうが、「女系と女帝」問題は、私には、「どうでもいい問題」の最たるものに見える。「女系、女帝」問題が、「人生の意味」に直結する問題と考える奇特な人もいるかも知れないが(・・・・いや、このような人種は案外多いかも)、少なくとも私は、”雨の今日、さしていく傘が無い”ほうが、はるかに切実な問題なのだ。
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ん、文学的な、あまりに文学的なMSGかも