イスラエルのシャロン首相は二度の脳出血と手術で政界復帰は望めまい。シャロンが立ち上げた新党「カディマ」がどうなるのか不明。有権者のシャロンへの同情でかなりの勢力は維持されるという観測もあるが先行きは不透明だ。
 心配なのは、シャロンよりも右よりの強硬派で、シャロンがリク−ドを離党したあとを継いでいるネタニヤフが首相に返り咲くことだ。ネタニヤフの登場で、再びパスチナ問題がシャロン登場した当時まで後戻りする可能性があるからだ。
 こうなれば、またまた、テロと報復の繰り返しが始まる。政治的にも力をつけてきたハマスが、ネタニヤフの出方によってはテロを再開しない保障はないからだ。こうなれば、イラクのアルカイダも勢い付くであろう。
 ネタニヤフを説得できる唯一の国アメリカの賢明な判断と仲介を期待したい。中東問題はイスラム過激派テロの根っこだからだ。
 村上新八