そもそも共同体構想というものは、貿易、投資などが緊密な地域での経済協力度を高め、地域の経済成長を促進することがねらいのはずである。
 ところが、14日にマレ−シアで開かれる東アジアサミットでは、その共同体の範囲をめぐって、日本がインド、オ−ストラリア、ニュ−ジランドを含めたASEAN+6ヶ国を主張するのに対して、中国は、ASEAN+3でゆくべきだと反対している。
 その裏には、インドのような経済成長率の高い大国やヨ−ロッパ系のオ−ストラリア、やニュ−ジランドが参加することで、中国が主導権を取りにくくなるという考え方があるという。
 これは基本的におかしい。経済成長著しいインドも、貿易交流が密接なオ−ストラリアゃニュ−ジランドも含めてこそ東アジア共同体として完結するのではないか。それが当然の姿である。
 中国の主導権狙いは大国ぶった見苦しいエゴだと言わざるを得ない。
 村上新八