日本の安全維持の対価が偏っているのが問題
日中韓歴訪の途にあるブッシュ大統領が日本を訪問し、小泉首相と会談した。主なテ−マは、米軍の再配置、6者協議、牛肉輸入、自衛隊のイラク駐留問題などであったであろう。
その中でブッシュ大統領は、「日米同盟は、世界同盟だとして、日米が緊密化することが、東アジアの安定に寄与する」と述べた。それはそうであろう。世界第一位と第二位の軍事費大国が同盟を組めば、最強の同盟になることは明らかだ。後は日本憲法改正で集団的自衛権の行使が容易になる環境整備を待つばかりなのだ。
更に、ブッシュ大統領は米軍再配置に関する中間報告を評価した。これに対して小泉総理は「日本の平和と安全を維持するためには、それなりの対価を支払わねばならないのは当然だ。人々か理解を得るような最善の努力をします」と答えたという。
日本の防衛に、今のような米軍の駐留が必要かどうかの問題はさておいても、小泉の言う「平和と安定のための対価」とは、沖縄や神奈川のように、米軍駐留による迷惑、騒音被害、危険リスクに60年の間耐え、今後も耐え続けよ、ということだとしたら、何故このような痛みを、米軍基地のある特定地域だけが耐えさせられるのか、という大きな疑問が残るのだ。
この痛みが、小泉自身に降りかかってきているとすれば、どうするのだろうか。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735