米軍のトランス・フォ−メ−ションに伴う、米軍基地や司令部設置の押し付けに対して、その影響をうける県知事で構成される「渉外知事会」が猛反発している。
 先に発表された計画は、中間報告と名づけられ、いかにもこれを元に地元の意見を聞くようなそぶりを見せてはいるが、これまで通りの最終押し付け案なのだ。計画立案途中では、「まだまとまっていない」という言葉を繰り返して、地元の意見に耳を貸そうとせずに、いきなり決定案を提示して「ご理解を賜りたい」と慇懃無礼に押し付けてくるのが、いつもの日米政府のやり口なのだ。
 日本を守ると言いながら、内実は自分の世界戦略遂行のために、他国に米軍の「ブ−ツ・オン・ザ・グランド」を強行するが米国なのだ。小泉も「事前に説明がなかったという気持ちは分かるが、日本全体の安全に対することなので、ご理解いただきたい」と言うだけ。この「ご理解」とは「がまんしろ」ということなのだ。
 戦後60年、我慢の限界をとうに超えているのだ。日本防衛を口実にこんな体制を恒久化しようとする「基地再編」には、もう絶対に我慢できないことを示すべきである。そのためには、関係する自治体での住民投票が最も効果的だと思う。「渉外知事会」だけでは力不足だということを知るべきだ。
 村上新八