北朝鮮は、9日の6者協議で段階的核放棄するという提案をした。
 それは、「核兵器の凍結」→「今後の核製造中止」→「NTPへの復帰」→「AIEAの査察受け入れ」と段階を踏んでやるというものだ。
 「核兵器の凍結」とは、製造中止とは分けられているから、核兵器を使用しない、と言う意味なのであろうが、戦後60年間核兵器が使用されたことは一回もないのに、今更何を言うか、と言う感がある。
 こんなステップを踏む必要は全くないはずである。核兵器凍結でなく廃棄が必要であり、その廃棄と製造中止は同時にやれるし、やるべきものであり、それをAIEAの監視のもとにやればよいのである。
 こういうステップを提案するのは、その間に「軽水炉建設」の要求をはさめて、これを飲まざるを得なくすることと、折角造った核兵器を隠す工作をする時間を稼ごうとする魂胆があるのかも知れない。
 今までの北朝鮮の汚いやり口を見ていると、そのくらいのことはやりかねないし、そんな疑念を抱かざるを得ないのである。
 村上新八