そろそろ、今回の総選挙についての総括がfj.soc.politicsでは終わろうとして
おります。多かれ少なかれ総括に向けた意見が出ていることは「語りっぱなし」
ではエティケットを踏まえた姿勢とは言えない、とするものであって、好感的に
迎えられてよいでありましょう。

等しくpoliticsが政治に関する自由な公開の議論の場だとしても、そこにはfjな
らではの他とは一味違う議論というものがやはり存在したと私は考えます。fjに
御参加の論者の中には、fjらしき意見を述べる者を、TVニュースではどう言って
いるかとか新聞ではどう言っているかとか個性を消失させその価値を後退させる
ような視点から指弾した方も居られはしたが、そのような態度は「誤り」である
ことをこの場をお借りして改めて申し上げさせていただきたい。

さて、fjでの「総選挙」の総括は概ね以下のようなものであった。

(1)自民党一党独裁にも匹敵する政局を招来するは如何なる場合も妥当ではな
   いゆえ、結果には不賛成である。これはほぼ共通していた意見であった模
   様。自民党カブレの者も例外ではなかった。

(2)民主党が負けるにはそれなりの理由があった。それは、
   (ア)郵政民営化法案に対する「対案」を出せておらず、他の野党同  
      様なんでもかんでも「反対」を唱える野党根性に国民は否定的  
      評価を与えたから。
   (イ)「対案を出す」べきだとは一般に言えるにしても、主たる理由
      は結局のところ、小泉イメージが岡田イメージを凌駕した結果
      であって、それ以上でも以下でも無い。
   (ウ)政党政治を取り巻く日本の政治制度ないしは選挙制度にその原
      因があって、「今回の独特な衆議院解散を許容したこと」自体、
      逆から言えば、「今回の独特な衆議院解散」が政党政治を取り
      巻く日本の政治制度ないしは選挙制度の「盲点」を見事に突く
      形になったことが今回の選挙結果をもたらした。しかもそれは、
      日頃、それらにかんする抵抗の知見も研究成果も出せていない
      日本国民の未熟性、幼稚性がしからしめたものである。

とするものでありあます。(2)の(ウ)の見解はfj独特のものであって、この
立場の論者は理由に(ア)を掲げることにも(イ)を掲げることにも反対。その
ようなものは理由としては枝葉末節なものであったとする立場をとった。たとえば、
      Message-ID: <di1aun$vq7$1@news-est.ocn.ad.jp>

に見られるような意見がそれであります。

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太宰 真@URAWA