SPEED GRAPHER 第二十話
携帯@です。
スピードグラファー第二十話『グッドバイブレーション』について雑感など。
^L
■全体を通して
西谷教授に襲われて悲鳴を上げる神楽たんの声や姿が萌え所の話です。しかし本作のエ
ロ成分というのは、どうしてこう何時もオヤジ臭いんでしょうか。いや、神楽たんなので
良いものは良いんですが。
全編の半分位がユーフォリア・落合議員と雑賀の戦いなのですが、落合がどうして雑賀
の攻撃を防ぐことが出来るのか、またどうして雑賀が勝利出来たのかという辺りが良く判
らず、何となく物足りなかった気がします。恐らく、落合議員がジャーナリストから議員
になった後で、墜ちていく過程があったと思うのですが、その辺りをもう少し描くことが
出来れば説得力があったのではという気もします。尤も、その辺りをさらりと流してしま
うのが本作のクオリティという奴なのでしょうが。
それにしても……署長の正体には笑いました。まさか、こんな出番があるとは。
■魂の接触
落合「フン。水天宮ね。我々の思惑はそんな低次元の輩の所に留まっては居ない。事は既
に個人のレベルを超えた所で動いているのだよ」
白い鷲の会メンバーを裏切り、音波により全員死亡させたユーフォリア・落合。水天宮
の犬と詰る雑賀ですが、落合は水天宮を馬鹿にしているような雰囲気。落合議員はどうや
ら、秘密倶楽部を国営化することを閣議決定した神谷総理の側ということでしょうか。
落合「振動こそが人間の感情そのもの。喜び悲しみ怒り。魂の震えによって人間はその感
情を表現する。さぁ、君と私、魂の接触だ!」
雑賀が「共振」と呟いていたように、落合の特殊能力は身体の前面についたスピーカー
から出力される音による震動により、対象に共振を起こして破壊する…ということなんで
しょうか(良く判ってません)。
雑賀は当然カメラで反撃するのですが、この攻撃が落合まで届かない理屈が判りません。
震動攻撃でカメラに狂いが生じた…という具合には見えず、震動のバリヤーで防いでいた
ように見えてしまうのが???
それにしても落合議員と魂の接触なんてしたくありません……。
何時も袖に隠し持っている小型カメラ(ミノックスでしたっけ)で壁を破壊し脱出した
雑賀は、追いかけて来た落合に対してシャッターを切り続けるものの攻撃は届かず、しか
も目が霞んで攻撃が出来なくなってしまいます。
■もうこの国はお終いだ
戸越「お前ら警察が何もしないから、俺たちが、こいつらが立ち上がったんだよ! こい
つらは自分の身を犠牲にしてまで、この国を食い物にしている奴らと戦おうとした
んだ。だが、その結果がこれだ」
尾行して来るひばりをまくため、白い鷲の会の会合に遅れた戸越。
ひばりは戸越を見失ってはおらず、銃をつきつけ中に雑賀がいると確信して音楽ホール
の中へと入って行く。
そこでひばり達が見たものは、耳から血を流し死んでいる白い鷲の会メンバー。
ひばりは、そこに落ちていたジョーの入手したリストを手にする。ところで戸越さん、
ひばりが敵か味方かも判らないのに、それか秘密倶楽部のリストで、リストを国会で取り
上げマスコミを動員して不正を叩くつもりだったと喋って良いんでしょうか?
そして白い鷲の会が全滅した位でもうこの国はお終いって……戸越さん、諦めが早すぎ
……。
■時節柄
落合「お早うございます。衆議院議員の落合征二でございます。手を振ってのご声援、あ
りがとうございます。後一歩、後一歩のご支持を賜りたく、私最後のお願いにやっ
て参りました。私が当選した暁には、似非文化人、似非ジャーナリスト、似非フェ
ミニスト、これら国賊を抹殺し、真に快楽と芸術を理解した、正しき人々の暮らし
やすい国を気付くため、国事に邁進する覚悟であります。ありがとうございます、
ありがとうございます。その力強い声援が、明日の日本を支えます。雑賀候補のご
健闘をお祈り致します」
雑賀を追い詰めていく落合。共振攻撃により、床が崩れてしまい雑賀は地下へと転落。
落合議員、何故に選挙運動? …と思ったのですが、ひょっとすると喋り続けないと攻撃
を持続出来ないのかも。
落合議員の演説を聴いてうっかり支持しそうになった私は鬼畜ですか?
■西谷教授、暴走
西谷「もう我慢出来ん。私の研究の邪魔は、誰にもさせんぞ。お前らにはこの発見が、ど
れほど凄いものかわからんのだ。くるな!」
捕らえられ、どこか知らない建物で目隠しを外された神楽達。建物は廊下に赤絨毯など
敷かれている上、連れ去った男達は全員耳にイヤホンつけていてSPみたいなので、政治
関係の建物なのではという気がします。首相官邸の中だったりして。
西谷先生、落合議員が白い鷲の会を裏切っていることを知っていて、神楽を自由にする
ことを条件に協力したのかな。裏切られたという想いから、神楽に駆け寄り、服から瓶を
取り出し(良くこんな大きな瓶を入れて持ち歩いていたな)硫酸だと脅し、神楽を人質に
取ってしまいます。幾ら何でも、こんな袋の鼠状態で何をするつもりなんだ、このおっさ
んは…というところでAパートは終了です。
■研究のためならば
西谷「あれはねぇ、雑賀君の体液から取り出した、ウイルスの培養液だ。これで私もウイ
ルスのキャリアとなった。後は君の体液をだね」
神楽を連れ部屋の一つに連れ込み鍵を閉めた西谷。神楽たんが倒れた時にシャツが捲れ
ておへそが見えていて良い眺めなんですが、それは序の口。
西谷は、硫酸の入っているはずの瓶の中身を飲み干してしまいます。実は、瓶の中身は
雑賀の体液から取り出したウイルスの培養液。西谷教授は、ウイルスと神楽の体内物質で
DNAが書き換えられるのは兎も角、超常的な能力が発揮される理由を探求していたのだ
が、落合議員に裏切られて雑賀と神楽を自由に出来なくなったために、遂に自らウイルス
に感染し、神楽の体内物質を得て自らユーフォリアになる実験をすることにしたのです。
……それは良いんですが、どうしてそこでズボン脱ぎ始めますか(笑)。
神楽たんの体液を得るのに、自分の体液を神楽たんに注ぎ込んでどうするんですか。い
や、ディープキスで雑賀がユーフォリアとなったので、目論見通り上手く行ったかもしれ
ませんが。
嫌がる神楽たんは必死に抵抗。しかし西谷は構わず迫ります。
シャツを脱がそうとして、神楽たんのブラが見えてます。いや、体液だけなら脱がさな
いで良いと思うんですが。普通に神楽たん萌えだったということでしょうか。
西谷「私の身体で実験するしか無いんだ。私にも雑賀君のような能力を。直ぐ奴らは入っ
てくる。でも大丈夫。私は一分もかからない」
……………早いな(ぼそっ)。
神楽たんに夢中な西谷教授は、ドアを破って来た黒服によってあっさりと射殺されてし
まいます。
両国先生が来ても気付かず嫌がる神楽たんが、本当に怖い思いをしたんだなという感じ
で何とも。
■落選決定
落合「裏切りなどでは無い。私が作ったのだよあの舞台を。私は議員になって初めて気付
いた。権力とはね、歴史を作り出す側のことを言う。ジャーナリズムなどは、私達
が作り上げる歴史の一コマを記録するだけのものに過ぎないのだよ」
雑賀「本気で言っているのか、貴様」
落合「真実を語っているのだよ。私は。君の撮った写真で世界は変わったか? 戦争を紛
争を少しでも減らすことが出来たのか? 何故君は助けなかった。何故シャッター
を押せた。判ってるよ。君は只、その決定的瞬間を撮りたかっただけだ。名誉が欲
しかったんだろう? 賞賛が欲しかったんだろう? 当たり前のことだよ。それを
ジャーナリズムだの正義だのと全くの欺瞞なんかじゃないのかね?」
雑賀が転落した先は、地下鉄の線路上。
ジャーナリスト出身だった落合は国会議員になって変質したということなんでしょうね。
そして、反対派をまとめて叩きつぶすために自ら白い鷲の会を設立したということのよう
で。
落合「意味のない、独りよがりな空虚なメッセージを写真に撮りたまえ。国家が、国家権
力が君達の行動の自由を守ってあげるから。君達の偽善を保証してあげるから。権
力の無い場所に自由など無い。君は本気で自由や人権が権力と独立して存在すると
思っているのかね。女神様だって国家権力が、神谷総理自らが手厚く保護している
んだよ!」
雑賀の攻撃は落合には届くことがありません。秘密倶楽部ですら、国家権力が保護して
いるからこそ存在出来ると言わんばかりの落合議員。もっとも、水天宮には別の思惑があ
るようですが。
落合議員、身体からコードのようなものを触手代わりにしているのですが、これを壁に
突き刺している描写が何度も出ています。それで攻撃しているという風でも無いのですが、
震動を直接伝えるためか何か?
雑賀が追い込まれていった先は、都営大江戸線の線路上。落合は雑賀を線路上に追い込
んで、電車に轢かせようとでもしていたんでしょうか。ただそれにしては、雑賀が前に進
むと、後退していったりと、この辺りのシーンの意図が分かりません。
落合「フフフ。雑賀君、グッドバイブレーション!」
共振攻撃を耐えつつ、雑賀は線路から避けた落合に接近します。
落合の接触した雑賀は、小型カメラを直接落合に押しつけ、落合を爆殺するのでした。
タイトルの意味、あまり深く考えていなかったのですが、さよならにかけていた言葉だっ
たのか。
この辺り、落合が無抵抗にしか見えなかったのですが、落合議員にも良心は残っていて
墜ちた自分を悔いていて、最後は自ら雑賀に自分を殺させた…というのは考え過ぎなのか
な。
■現金化完了
辻堂「天王洲グループ全資産の現金化は、ほぼ完了しています」
水天宮「うん。今夜から倶楽部を再開する。会員全員に告知しろ」
辻堂「は」
水天宮「最後の晩餐の始まりだ」
神楽達がリカドニア大使館に保護されていた情報が水天宮の所に届けられる。
やはり、落合議員の動きは水天宮とは無関係だったということですか。閣議決定の後で
神谷総理達が何をしていたのかと思ったら、こういう絵でしたか。
天王洲ビルに金が集められていると思ったら、資産を現金化しましたか。あれだけの紙
幣をどうやったら積み上げられるのだろうとか、そもそも天王洲グループの資産を全て現
金化したら、日本銀行券発行高超えるだろう(70兆円台?)とかはもちろん気にしてはい
けません。
そもそも現金化するってことは、天王洲グループの資産(グループ企業とか?)の価値
が無くなるということを想定しているということで、何やら破壊の匂いがします。
秘密倶楽部の再開を宣言した水天宮。さて、そこで何が起きるやら。
■足フェチ
署長「フフフ。僕ってちっちゃいだろう。だから、何時も目の前に君の足があってね、ず
っと君の足を見ていた。なんて素晴らしい足なんだ。実は、ずっと前から君の足を
僕のコレクションに加えたかったんだ。君の方からやって来てくれるなんて、本当
に僕はついてるなぁ…」
深夜、とある家に忍び込んだひばり。そこでひばりが見たものはマネキンのようにも見
える本物の足が並べられた一室。そんなひばりをスプレーで眠らせたのは新都心署の署長。
ひばりがリストを見て驚いたのは、自分の上司の名前があったからか。
実は足フェチだった署長は、気絶させたひばりの足に舌なめずり。情けない人物だとい
う印象しか無かった署長の正体にはかなり驚きました。でもそれよりも意外だったのは、
彼に美人の奥さんと美人の娘がいて、しかも家族三人で撮影した写真を足を並べた部屋に
飾っていることなのですが。
# 奥さん、このこと知ってるんだろうか。それとも既に離婚したのかなぁ。
落合を倒した雑賀は疲労のあまり座り込んでしまい、神楽と西谷は囚われの身。頼みの
ひばりたんまで捕らわれてしまい、これからどうなる…というところで、次回へと続きま
す。
■次回予告
第二十一話『総理の朝食』
「離れてもなお、呼び合う心。次回、スピードグラファー『総理の朝食』予言、終末を告
げる、爆音」
神楽たんの朝食が嫌ぁぁぁぁ。
では、また。
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