自民党の森嘉朗氏は、今度の総選挙で、もし与党が勝ったら、そのときは来年9月までとは言わず総裁任期を2年延長してもよいではないか、と述べている。
 「折角改革路線を進めているのだから、もう少し形にするまでやせてはどうか」という理由である。
 これは一見、まともな理屈のように聞こえるが、違うと思う。その理由は二つある。 

 第一に、小泉氏は「来年9月までしかやるつもりはない」と言明しているから、もし、そんな気があるなら、それを取り消す必要があることである。
 第二に、この選挙を民主党は「政権選挙」だと明言して、政策全般についてのマニフェストを掲げて、戦おうとしているが、自民党、特に小泉総理は、「郵政民営化の可否」を問う選挙だと位置づけて、街頭演説でも、90%を郵政問題ら絞ってやっているが、これでは国民に続投可否を問う選挙とは言えないという点である。
 小泉総理が民主党の要求する党首討論に応じないのも、郵政民営化可否の議論は済んでいるからと思っているからでもあろう。
 小泉総理は、森氏のようには考ええてはいないと思う。
 村上新八