参院で郵政民営化法案を潰された小泉総理は完全にクレ−ジ−になってしまった。
 衆院解散はともかく、衆院で反対票を入れた37人の自民党議員に対して自民党の対抗候補を立てるという暴挙に出たのだ。これを諌めるべき側近どもまでが対抗馬探しに狂奔している。
 その手始めが東京10区の小林興起議員で、その対抗馬として、なんと広島の選挙区から小池百合子環境相を持ってきた。更に反対派のドンである綿貫、亀井両議員の対抗馬は検討中だが、亀井氏には竹中大臣を立てるという噂も流れている。
 反対投票をした議員は、公認しないばかりか対抗馬を立ててやると言ってはいたが、これを本当におっ始めたのだ。
 これが民主主義政党の党首のやることだろうか。まるでスタ−リン、ヒットラ−、サダム・フセインが独裁への過程でやった政敵潰しさながらではないか。
 党議拘束違反かどうかもはっきりしないが、仮にそうであったとすれば、処罰するのはやむを得ないが、訓戒とか訓告とかでよいはずである。自分の政策に反対したからと言って、公認を外し、対抗馬まで立てて政治生命を絶とうとするのは絶対に許せない。政党を私物化するフアッショそのものである。それを黙って放置している自民党の面々を見いてると、独裁体制成立のプロセスはこうなのであろう、とさえ思えてくる。
 日本人は「判官贔屓」である。37人の選挙区では、小泉流郵政民営化法案に勇気ある反対票を投じた候補者を従来以上の支持を与えるのではないか。非公認は勲章だ。
 小泉総理は、対抗馬として立てた選挙区で5割以上が共倒れになったたら、総理を辞任するくらいの責任を負うべきである。
 村上新八