6者協議の議長国中国は、その面子にかけて第四回協議の成果を出そうと、四回目の共同文書案を提示した。が、北朝鮮は難色を示しているようだ。
 その理由は、核開発放棄の範囲だという。米国は、プルトニュ−ム型だけでなく、ウラン型も含めているが北朝鮮は、ウラン型の核開発の存在を強硬に否認しているし、NTPに復帰し、その義務履行を条件に米国が認めようと譲歩している核の平和利用についても渋っているという。これを認めれば、「核カ−ド」がなくなってしまうという懸念があるからだという。
 これはおかしな話である。核の平和利用なら「核カ−ド」にはなるわけがないのに、そんなことを北朝鮮が懸念するというのは、平和利用の名に隠れて核兵器の開発を企んでいるからである。
 いままでも、散々ウソをついて食糧、エネルギ−を騙し取ってきた北朝鮮のことだから、そのくらいのことはやりかねまい。こんなことに騙されないようにすべきである。
 そのための縛りを共同文書に盛り込む必要がある。それは次の2点である。
1核兵器廃棄にともなって不必要になるミサイルを完全廃棄すること
2北朝鮮が再びNPTからの離脱を企てた場合には直に武力攻撃を加えること
 これは核に関する条件だが、そのほかに人権、拉致の問題があることも忘れてはなるまい。
 村上新八