ナショナリズム一色の体、小泉内閣
先の決裂同様に終わった日韓首脳シャトル会談では、日韓の歴史認識問題では、扶桑社の教科書記述をめぐって、両首脳の間で「戦争を美化している」「そんなことはない」との激しい応酬があったという。
帰国後、国会の答弁では小泉総理は「日本には日本の考え方がある」と答弁するなど、その執念、しつこさは相変わらずである。
このような小泉首相の雰囲気を反映して、閣僚らの刺激的なナショナリズム発言が続いている。
いつもの中山文科相の「従軍慰安婦という言葉は当時なかった」との発言について、細田官房長官が「ご迷惑をお掛けした」と謝罪していたと、記者会見で述べたことに対して、「そんなことは言っていない」と反発したり、森岡厚労政務官までが東京裁判の正当性は疑問だ、と発言するなど、中韓を刺激する発言が続いている。
これに対して、小泉総理は「一議員と政務官の立場、よく弁えてもらいたい」と憮然とした表情で述べたという。それは、それらの震源地は総理自身であることに気がついていない、のか、それとも「オレのお株を勝手に奪うな」ということなのか。
いずれにしても、「ディプロマティクセンスのない国は滅びる」と言った大先輩吉田茂が冥府で怒り心頭に達していることは確かな、小泉内閣である。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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