お祭りのような交流戦を終え、真剣勝負のレギュラーシーズンが再開された。
交流戦が真剣勝負でなかったわけではないが、やはり同一リーグ相手との
直接対決はより真剣味が増すことは否めない。

再開早々から眼下の敵中日との首位攻防戦。井川の不用意なピッチングも
あり序盤リードされるいやな展開だったが、矢野の追撃の一発に続き、五回
には無死満塁としながら二番手岡本の前に連続三振で二死満塁となり、もはや
これまでかという空気の中で再び矢野が決勝2点タイムリーを放った。なんと
言ってもセットアッパーのエースである岡本を打ち崩したことが大きい。今後の
対戦にも十分影響してくるだろう。

それにしても2点差で登板した久保田が連打を浴びて1点差とされた場面は
あの大逆転負けの試合が思わず脳裏をよぎったが、最後は157キロの見事な
ストレート斬りを見せた。最後の二者連続三振はこれまでの久保田とは一線を
画す凄みが表れていた。こんなシビれる場面でピシャリと抑えたのはたぶん
初めてだろう。真のクローザーとして久保田が生まれ変わった瞬間だった。

野口の先発は、無失点記録を続けている現時点でもっとも調子が良い投手を
再開戦当初で、という妥当な理由なのだろうが、対阪神には絶対的な自信を
持つ川上、山本昌を二戦目以降に温存してきた、という見方も間違いではない
だろう。
これで3ゲーム差。このカードでの首位陥落がなくなり、心理的に優位に立ったと
いう意味でも今日の逆転勝ちは大きい。

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Takachan
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