韓国の漢陽大の金教授が「日本は悪い国、韓国は良い国」と教わってきたが、日本の大学に留学して「日本の空が青いこと、日本人も恋愛すること、一つひとつに驚いた」と語っている。こんな偏向教育がされていたのかと、我々のほうも驚きである。
 侵略被害国である中国、韓国が、日本によって侵略を受けた歴史をオ−バ−に教えようとする被害国としての気持ちは分かる。が、お互いに協力して発展していかねばならない隣国を、悪一辺倒に教育するのは賢明とは思わない。屈辱と敵愾心、憎しみだけを過激に植えつけても、隣国との間に必要な共存共栄という観点からは逆効果しかないであろうからである。
 日本は過去において、中韓からいろいろな文化を学んできた、中韓は先進国であったのだ。中国へは度々使節や留学僧を派遣したりして、漢字から漢方医薬、仏教などを、韓国からは多数の人が到来、帰化して、さまざまな生活文化を伝えてもらった歴史がある。そのような自国の誇るべき文化、隣国に対する国際貢献の歴史教育こそ中韓民族の誇りを教育することになるし、屈辱史教育よりはるかに発展性のある教育になるのではないか。
 侵略国日本の教育も基本的には同じであろう。臭いものに蓋をしない、率直な侵略史 

の事実と反省の教育は勿論であるが、中韓から文化の手ほどきをしてもらった史実を盛り込んだ歴史教育が必要である。 
 村上新八