日本一を決定したゲンの良い球場が戦いの場となる交流戦最後のカード。
復帰直後の井川が走者を出しながら要所を締め無失点で試合を作れば、
シーツの代打濱中の貴重な中押し2点打が奏を功して、初戦を飾った。
これで濱中は満塁の場面で6打数4安打8打点と、満塁男の本領を遺憾
なく発揮する交流戦となった。
満塁とはいえ、シーツに代打濱中とは正直ひっくり返りそうになった。これは
後にシーツの首の故障に大事を取ってということがわかったが、それでも
日ハム戦で大逆転劇を演じた4連続代打といい、ここのところ岡田監督の
代打起用が面白いように当たっている。まあ采配も勿論そうだが、裏を返
せばそれだけ野手陣の層の厚さを物語っているという事になるのだろう。

「やったら出来るがな」と思わずにはいられない井川の好投だった。
やはり井川は長年の疲労が蓄積されていたのか。それにしては疲労の
溜まるはずのない開幕直後にことごとく打ち込まれ、わずか10日間の
調整で疲れが取れたというのも合点がいかない。やはり精神的な所に
行き着くという事か。
おそらく今季もっとも気合いが入ったピッチングだった。

最強ロッテ相手に完封勝利を演じながら波に乗れなかった前科もあり、
次回以降何試合かの出来を見極めなければならない。今後二度と同じ
轍を踏もうものなら、熨斗をつけてメジャーへ送り出してもらえるだろう。
勿論そんな井川を引き取る球団などない。
だが復活の手応えは十分感じられた。ファンやナインが祝福する中で
メジャーへ出陣して行くためにも、今度こそ真のエースと呼ばれるピッ
チングを続けて、今までの借りを返してほしい。何度も言っているが
井川が復活すれば阪神にとってまさに鬼に金棒となるのだから。

マジック1のロッテが勝って交流戦優勝を決めたが、まあ実力通りという
点でももっとも妥当なところだろう。素直におめでとうと言いたい。あとは
ヤクルトを存分に叩いてもらえば良い。中日を破ったオリックスとは、
関西ダービーが終われば関西同盟。阪神はプレーオフ狙いの西武と
いう眼下の敵同士をそれぞれ破った。このままお互い3タテと行きたい
ところだ。

大混セの昨年、中日が貯金を2ケタに乗せた日がペナント争いの分岐点と
なった。明日勝って貯金を10として、中日、ヤクルトが敗れるようなことが
あると、この3連戦が阪神にとって優勝の第一歩となる可能性は大いにある。

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Takachan
takatsuka@k3.dion.ne.jp