河野衆院議長が国会内で小泉総理と会見し、先に歴代首相に意見を聞いた総理の靖国参拝問題に対する見解を伝え、「こういう状態のなかだから、慎重には慎重を重ねて考えるよう」に求めた。この席には森元首相も同席していたという。
 小泉総理は会見後、記者団の質問に対して「胡錦濤主席、ノムヒョン韓国大統領にも私の考え方は話してある。「分かった」といことではないが、理解は得られたと思っている」こういうことには「適切に判断するとしかいまは言わない方よいと思っています。こういうことはあんまり聞かない方がいいんじゃないですか」と答えている。
 この問題については「適切に判断する」というのが小泉総理の常套語だが、それは「参拝するかどうかを適切に判断する」ではなく「参拝するタイミングを適切に判断する」と言う意味なのだ。よほど日中、日韓間をもませたいのかとさえ思ってしまう。
 この河野議長の行為について、三権分立の観点からは問題だという議論があるがそうは思わない。三権分立は、絶対主義国家のように、立法、行政、司法の権利が集中することを防ぐための国家構成の基本原理であって、各三権が他に対して意見を言ってはいけないということではないからだ。
 しかし、この河野議長の忠告にも耳を貸さないのがクレ−ジ−小泉なのだ。
 村上新八