すいません。Outlook の設定が勝手に変わって 75 行改行が入ってしまいました。あまり
にも読みにくいと思うので再送します。

元記事を書いた小林@那須です。

> だけど、それを言うんだったら、長さの単位だって今となっては
>「光が1秒間に進む距離を1ギガ尺」と定義するほうがよほどスマートじゃない?

時間の単位を変えて、 1/c == < 3.33564e-009 >秒を 1 光 meter としたほうが実務的な
意味でもスマートだと考えます。コンピュータが G Hz : nS のクロックで動く時代です
から。特殊相対論での計算も、桁と次元が揃うので解りやすくなります。

しかし MKSA 単位系は、比率だけの問題に留まらないから厄介です。

volt/amepere の本来の意味は 10^8/10^-1 の桁数を表していました。物理次元ではあり
ませんでした。ただ、volt/ampere で目盛りがつけられた電流系/電圧計が、既に数多く
出回っていたため、MSKA でも volt/ampere を使わざるを得ませんでした。この換算係数
として ε0 が導入されました。

ただし ε0 には coulomb/(volt meter) の次元を持たせました。volt の次元をすべりこ
ませました。volt を導入したために、対称性を保つために weber:磁荷の単位が導入さ
れました。でも、weber は MKSA 単位系の辻褄合せとして入った単位のため、実務では、
なかなか使われませんでした。この意味で MKSA 単位系は MKSA volt(weber) 単位系と呼
んだほうが、その構成をより適切に表現できます。

このように weber の物理次元が導入されたため、本来は同じ物理次元である磁束密度 
B と磁場 H に weber/meter^2 と ampere turn/meter の異なった物理次元が与えられて
しまいました。このため 「H より B がより本質的な物理量だ」のような、学習者を惑わ
すだけのことが言われたりしています。

このような意味で MKSA 単位系は、単に基本単位:比率の定め方だけでは済まない、捻く
れた理解が難しい単位系だと考えます。

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小林憲次
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