小泉総理の靖国参拝阻止のために歴代首相へ呼びかけた河野衆院議長の要請には応じなかった中曽根元首相も、2日都内の講演で、「小泉総理は、個人的信条よりも国家利益を考えて靖国参拝をやめるべきだ」と述べた。
 これで野党のみならず、与党の公明党から、すべての歴代首相までが小泉氏の靖国参拝にNOを突きつけたわけである。
 しかし、昨日の衆院予算委でも小泉氏は「首相の職務ではなく、私の信条から発する参拝に、他の国が干渉すべきではない。自分自身の判断で考える問題だ」と述べ、靖国参拝の時期については、「適切に判断する」と答弁している。
 「靖国参拝が首相の職務ではなく」ということもおかしい。これが職務なら憲法違反になるのだ。
 こういう四面楚歌のなかで、執念と我執、そして「人の言うことは一切聞きたくない」という「つっぱり幼児」的な意地の前には国益なぞ関係ないと言わんばかりに、ツッパッテいるのが、小泉だ。
 かって小泉氏の親分である森嘉朗前首相が、「小泉という男は他人から『やめろ』と言われれば言われるほどやろうとする男ですから」と語ったことがあったが、国益よりも自分の方が大切なのだ。こういうクレ−ジ−な男は、それだけで総理の資格はないと言わざるを得ないのである。
 村上新八