町村外相は31日都内でロシアのラプロス外相と会談した。会談の中身は、北方4島問題と、国連安保理常任理事国入りへの協力、プ−チン大統領の来日の要請であったのだろう。
 北方四島問題では、町村外相は国境線の画定の話し合いを提案したようだが、これは勿論択捉、国後両島の北を国境とする案だから、ロシアがこれに乗ってくるはずはない。
 会談後、町村外相は、「両国に架け橋を掛けるために真剣な話し合いをしようと合意した」と語ったのに対して、ラプロス外相は「四島問題については両国の立場は不変で正反対であった」が「架け橋だけでなく、強くて固い土台と柱をつくる必要がある」と、述べた。このように、四島帰属問題については全くの平行線に終わった。
 ラプロス外相の「土台と柱」とは経済協力要請のことであろうが、こんな手前勝手な話にはうかうか乗れない。
 首脳訪問には、何らかのお土産がつきものだが、本年後半になるらしいプ−チン訪日までに、四島問題について、事務レベルでお土産準備の進展はあるとは思われない。さてどうなるのか。
 村上新八