Path: ccsf.homeunix.org!ccsf.homeunix.org!news1.wakwak.com!nf1.xephion.ne.jp!onion.ish.org!news.daionet.gr.jp!news.yamada.gr.jp!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!newsfeed.mesh.ad.jp!newsgate1.web.ad.jp!news501.nifty.com!not-for-mail From: "=?iso-2022-jp?B?GyRCJFckaSRIJHMbKEI=?=" Newsgroups: fj.sci.math Subject: =?iso-2022-jp?B?UmU6IBskQjtNM1E/bSROQk5AUSRLJEQkJCRGGyhC?= Date: Mon, 31 May 2004 14:29:11 +0900 Organization: @nifty netnews service Lines: 72 Message-ID: References: <40BA2055.6070606@slis.tsukuba.ac.jp> NNTP-Posting-Host: ntfkui002076.fkui.nt.isdn.ppp.infoweb.ne.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset="iso-2022-jp" Content-Transfer-Encoding: 7bit X-Trace: news511.nifty.com 1085981368 5355 211.133.8.76 (31 May 2004 05:29:28 GMT) X-Complaints-To: - NNTP-Posting-Date: Mon, 31 May 2004 05:29:28 +0000 (UTC) X-Priority: 3 X-MSMail-Priority: Normal X-Newsreader: Microsoft Outlook Express 6.00.2600.0000 X-MimeOLE: Produced By Microsoft MimeOLE V6.00.2600.0000 Xref: ccsf.homeunix.org fj.sci.math:1168 "Yuzuru Hiraga" wrote in message news:40BA2055.6070606@slis.tsukuba.ac.jp > > > kin-y wrote: > > どうもはじめまして。当方はとある塾の講師をしている > > 者です。 > > 円錐の体積が円柱の1/3になる理由はわかりますが、 > > 四角錘の体積が四角柱の1/3になる理由が分かりません。 > > 初歩的な質問で申し訳ありませんが、どなたか助けて > > くれるとありがたいです。 > > すでに他の人のコメントもありますので、少し一般的に言います。 > > まず私もなぜ円錐の場合はわかって四角錐(「錐」はこちらの字です) > の場合がわからないのかがわかりません。 > 言い換えると、円錐の場合と同じ原理で角錐の場合もわかるはずです。 私の手許に「大学入試の抜け道数学」なる本が有って、 「平面上の図形を、それと交わらない同一平面上の直線のまわりに 回転してできた回転体の体積Vは、その図形の面積に、その図形の 重心が描く円周の長さをかけたものになる。」 とあります。(バームクーヘン積分とか言う?) 元記事の人は、これを一種の常識のように考えて、直円錐に使った のではないかと。 > > ===== > 一般に n次元錐体とは、n-1 次元の超平面上に(超)底面を持ち、 > 頂点と底面上の点を結ぶ線分を点集合とする図形です。 > 簡単のため、底面は単連結の閉領域とします。 >  # 一般には(超)面積確定であればよい。 > > このとき頂点と底面との距離(=錐体の高さ)を h、 > 底面の(超)面積を A とすれば、 > 錐体 C の(超)体積は Ah/n になります。 >  # いちいち「超」をつけるのはうっとーしーので以下は略します。 > > 2次元錐体は線分を底辺とする三角形で、線分の長さを A とすれば面積は Ah/2 です。 > 3次元錐体の場合、普通に底面積 A、高さ h に対して体積 Ah/3 になります。 > 同様に4次元錐体等も考えていくことができます。 >  # 例えば「4次元円錐」は、3次元の球を底面とする錐体です。 > > 1/n というのが次元を反映しており、これは錐体の断面積が > 頂点からの距離の n-1 乗に比例することによります。 > 積分するとこれが 1/n という係数として出てきます。 > > ===== > 2次元の場合、底辺と高さが同じ三角形(一般には面積が等しい任意の多角形) は、 > 一方を適当に切り分けて並べ替えることにより、他方と合同な図形にすることが > できます(これを両者は「分解合同である」と言います)。 > この観点から三角形の面積の公式を導くことができます。 > > ところが3次元になると、一般に分解合同性は成り立ちません(デーンの定理)。 > 例えば底面と高さが等しい3つの角錐を有限個に切り分けて、 > 同じ底面・高さを持つ角柱に組み立てることは(一般には)できません。 > > したがって体積を考える場合には、なんらかの形で極限概念 > (積分、カヴァリエリの原理等々)を用いる必要があります。 > > ですから塾の先生とのことですが、小中学校レベルでは厳密な意味では > 一般の錐体の体積を扱うことはできません。 >  # もちろん特殊な場合には可能です。 >  # 例えば立方体を、対角線を含む面で分割すれば6つの合同な四角錐ができ、 >  # それぞれは底面が立方体の1つの面、高さは1辺の半分で、 >  # 体積は立方体の 1/6 です。 > > (平賀@筑波大) >