飯塚(東京都)です。


 ガングレイブ24話「Last  BULLET」
 タイトルは「Ballet」とも掛けてますね。
 セリフの裏読みとともに、美学がそこらじゅうにプンプンしています。

ボブ 「ハッピーエンド? なにそれ? 食べられるの?」
リー 「ハッピーエンドなんて、犬に食わせてしまいなさい」
ベア 「ハッピーエンドなんて知らんな」
文治 「ふん。ハッピーエンドなんざ糞くらえだ」
ハリー「この世にハッピーエンドなんて必要ない」
ブランドン「………」

 とにかく100%ハッピーエンドはありえない展開になりました。
 ま、その方がよほど説得力ある流れになってますので、当然
ですが。

 ちなみに「ハッピーエンド」を「マリア様がみてる」と変えるとこうなります。

ボブ 「マリア様がみてる? なにそれ? 食べられるの?」
リー 「マリア様がみてるなんて、犬に食わせてしまいなさい」
ベア 「マリア様がみてるなんて知らんな」
文治 「ふん。マリア様がみてるなんざ糞くらえだ」
ハリー「この世にマリア様がみてるなんて必要ない」
ブランドン「………ポッ」(おい)

 まぁよくここまで真逆の作品が同時間帯にやってるもんですわ。(^^;)
 さぁ、あなたはどっち派?(^-^)


・オーグマン工場
 なんかスゴイ撃ち方で工場をぶっ壊すブランドン。
「トキオカに勝てないのか!?」叫ぶ博士も次の瞬間火に包まれる。
 科学技術の差というより、人の意思の差ですよね。ブランドンが
そのような捨て台詞を言えばカッコ良かったんですが、相も変わらず
寡黙です。

・「あったけぇ飯食いてぇか?」
 戦争状態となり無人となった町。
 そんな中文治再登場。若干若返ってます。
 結局飼うことになったらしい猫も一緒。あったけぇ飯というのには、
なくなってしまったこの町の熱のことも言ってるのでしょうね。

・「私より先に逝かないで。私を一人にしないで」
 もくもくと銃の準備をするハリー。妻のシェリーが心配して抱きつく。
 どこか遠くを見ている感じのハリー。
 そこへ「申し訳ありません。旦那様」と執事が銃を持って現れる。
 一瞬の差で執事は後ろから撃たれた。入ってきたのはオーバー
キルズ。ベアの意思を継いでハリーを守ると言うのだ。

・「これでよろしいのですよね?ビッグダディ」
 ハリー反逆の面々が暗殺失敗の報告を受けている。
 単独で動き回るグレイブの処理も話に出るが、以前家族をハリー
に人質に取られたビスコは、それを止める。
 彼はグレイブを放置することが、ビッグダディの意思とわかっていた。
 裏で密かに反逆を計画してたんですな。やっぱり。でも前にハリーに
反旗を翻した幹部連中とは一線を画していたようで。ま、話し合いで
解決する相手じゃないことをわかっていたためでしょうが。

・「バックだ!」
 そして襲われるハリー達。このシーン、映画の「今そこにある危機」
のアクションそっくり。迫力あります。ロケットランチャーで吹っ飛ばされ
る最後のオーグマンが哀しい。

・「私たち、ファミリーだよね」
 弾込めするブランドン。その背中に寄りかかるミカ。
 ブランドンが弾を込めるために前に傾くと、ミカも寄りかかったまま
一緒に傾く。なんかラブラブ。(^^;)
 しかしブランドンの身体は限界に近付いていた。
「大好き」と告白し、逃げようと言うミカ。しかしブランドンは俺に未来
はないと告げ当身を入れて立ち去るのだった。
 こんなに告白が場違いに感じるアニメも珍しいですな。

・ミレニオン本部ビルに入るブランドン。無人のロビーに入ると、猫が
近寄ってくる。見上げると文治がいる。文治「よう」……とここでCM。
 渋い……。

・組んでいた足のアップから、コツコツと文治が歩き出す。対峙した瞬
間、無言で撃つブランドン。文治の右手が吹き飛ぶが、すぐに再生する。
 にやりと笑う文治。そして、人差し指でかかって来いと挑発した。
 最初に文治に会ったブランドンが、同じマネをしてました。今回それ
の再現でしょう。このね〜、ケレン味がね〜、この作品の肝ですわね〜。

・「来いっ、九頭文治」「そんじゃ、いかせて貰いますぜ、兄貴」
 どっちもカッコつけて銃を構える。
 最後の銃撃戦が始まった。

・「シェリー!」
 ホテル前で襲われるハリー。
 ヒットマンは倒すが弾がシェリーに当たってしまう。
 号泣するハリー。利用してるだけではないか、とも思っていたんですが、
本当に愛していたんですね。シェリーのこと。

・派手な銃撃戦が続くロビー。
 警戒に走り回る文治。あっという間にブランドンを蹴り上げ、宙に浮いた
ブランドンに銃弾を叩き込む。

・「もう終わりにしましょうや、兄貴」
 着地で顔にひびが入るブランドン。
 笑みが消えて真顔に戻る文治。

・「すまんな、文治」「別に、いいっすよ」
 崩壊するブランドンだから、時間を稼げば確実に勝てるとわかっている
のに、あえて抜き撃ち勝負に切り替える文治。すまんと言うブランドン。
 この辺の説明抜きのセリフの1つ1つがカッコいい。

・「これが最後だ」
 沈黙。次の瞬間2人の銃口が火を吹いた。

・またもエレベーター
 1人ブランドンがエレベーターに乗っている。
 窓を見るその目に映るのは何か。
 最上階にはかつての日々を写した写真が並んでいた。
 硬化し落ちる左手。
 シェリーを乗せ、1人涙するハリー。
 ロビーに猫が戻ってきた。タバコを吸ってる文治。
「よお」
 タバコが消え、文治も消える。寂しげに鳴く猫。
 フェードアウト。

 いやぁいいですねぇ。
 銃と硝煙と男達という、60年代任侠物を彷彿とさせる内容なんですが、
ここまで徹底してやられると褒めるしかないって感じです。
 九頭文治は菅原文太から来てるんですかね、やっぱり。
 次回は午前2:00からだそうで、ビデオの予約に気をつけてください。

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 東京都 飯塚顕充