Path: ccsf.homeunix.org!ccsf.homeunix.org!news1.wakwak.com!nf1.xephion.ne.jp!onion.ish.org!news.daionet.gr.jp!news.yamada.gr.jp!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!newsfeed.mesh.ad.jp!news-gw1.ocn.ad.jp!news-gw2.ocn.ad.jp!news-est.ocn.ad.jp!not-for-mail From: one of the people in general Newsgroups: fj.soc.law,fj.sci.law,fj.soc.politics Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCOT1ALk1XN28kSCQkJCY4QE1VJE41P0xkGyhC?= Date: Fri, 27 Feb 2004 16:13:30 +0900 Organization: NTT Communications Co.(OCN) Lines: 111 Message-ID: References: NNTP-Posting-Host: p38159-adsau12honb1-acca.tokyo.ocn.ne.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP Content-Transfer-Encoding: 7bit X-Trace: newsnn-itk01p.noc-otehonkan.ocn.ad.jp 1077865982 32006 221.113.196.159 (27 Feb 2004 07:13:02 GMT) X-Complaints-To: usenet@ocn.ad.jp NNTP-Posting-Date: Fri, 27 Feb 2004 07:13:02 +0000 (UTC) User-Agent: Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X Mach-O; ja-JP; rv:1.4) Gecko/20030624 Netscape/7.1 X-Accept-Language: ja In-Reply-To: Xref: ccsf.homeunix.org fj.soc.law:3035 fj.sci.law:116 fj.soc.politics:10165 Fuhito Inagawa wrote: > 稲川です。 > ついでにもう一点だけ。 > > > 「例外」というならば、それらの政令や条例は法律の > 根拠なくして罰則を定める事が出来る場合に、それを > 例外というべきではないかと思われます。 なるほど、この部分のあなたの仰りたい趣旨は分かりました。法律が委任してい る以上それは法律が罰則を設けている事と同じではないか、という主張のようで すね。わたくしは、このあなたの「例外」の使い方に反対はしません。 他方、法律は委任はすれど実際にはそのところの罰則を定めてはいないのも事実 ですね。 この事を知った上であなたは「例外」というのはおかしいとするのであれば、言 葉の使い方の問題ですからわたくしには発言権は有りません。わたくしが敢えて 発言するのは言葉の使い方、あるいは表現の仕方の違いが事実や実質を変えてし まう場合です。 でっ、わたくしはあなたの見ている所、すなわち、いわば法律の息がかかってい るか否か、と違った所を見て「例外」という表現をしているのです。すなわち、 どういう経緯であろうとも結果として政令その他の命令上に罰則が載る以上この 罰則に関しては法律には乗っかっていない、つまり、ここを捉えて法律主義では ないと見、この意味で「例外」と言っているのです。 > これらが「例外」であると言う事は、これらの例外に > おいては、罪刑法定主義の要請が適用されない、という > 事にならざるをえませんが、法律でさえ罪刑法定主義が 「罪刑法定主義」が適用にならないときにだけ「例外」という言葉がつかえると するのは間違いとは言えませんが、誰もがそのような使い方でなければならない としたらそのところは誤りでしょうね。 それに、あなたの捉え方がいまいち不分明なのは、一口に「罪刑法定主義」と 言って、その中身を明らかにしていないからではないでしょうか?これをまず明 らかにしましょうよ。そしたら幾らかは不満が早く解消されるかもしれません。 それからもう一度提起してください。 それが無いうちはあまり厳密には対応できないんじゃないかと不安に思いつつ 「一応」の対応だけはしておきましょう。あなたが仰っている罪刑法定主義の 「中身」の一つがこの法律主義なのです。そして、その法律主義が今問題になっ ているのです。 > 適用されるのにもかかわらず、その下位にある政令や > 条例においては罪刑法定主義に従わなくても良いとする > 事は矛盾がある。また、特定委任である必要もうまく > 説明する事は出来ない ここであなたが仰っている「罪刑法定主義」は法律主義のことを言っているので すか?それとももう一つの内容の「事後法の禁止」の事を言っているのですか? わたくしは最初から法律主義のことを言っています。でっ、あなたの表現を理解 するために少し言い換えましょう。ここで言っている罪刑法定主義が法律主義だ として、 >    ……    法律でさえ法律主義が > 適用されるのにもかかわらず、その下位にある政令や > 条例においては法律主義に従わなくても良いとする > 事は矛盾がある。また、特定委任である必要もうまく > 説明する事は出来ない この表現は明らかに不分明。従ってわたくしには何とも答えようがないのです。 > > また、これらの政令や条例は、法律に基づいて制定さ > れるものであり、その法律によって罰則が定められて > いるに等しいとかんがえられる。 これは、最初の方に話と同じですね。ですからそこで述べた事と同じ事の繰り返 しになります。 > したがって、これらは「例外」ではありません。 これは万人に共通にですか?あなたの表現の仕方に立った場合と言うことです か?前者なら誤りで、後者ならわたくしには発言権は無いです。 > > これを例外としている論文等があれば教えて頂きたいです。 わたくしは今は論文は読んでいませんから分かりません。 でっ、最後に「例外」「原則」の表現はいっさい使わないで、あなたに確認した い事が有ります。 (1)あなたは罪刑法定主義の内容をどう捉えておられるのですか? (2)憲法31条の「手続き」は(実体)刑法=罰則規定も含むとお考えです    か? (3)あなたの立場が「手続き」に(実体)刑法=罰則規定も含まれるとした場    合、その罰則規定を「法律」で定めなければ、処罰されないと解します     か? 他方、 (4)経緯はどう有れ、とにかく、政令その他の命令あるいは条例に有効な罰則    が設けられる場合=非法律主義が有る事を承認しますか? 以上、4つの全てに「イエス」と答えるならばあなたとわたくしは同じ考えで あって、わたくしはあなたにこの問題に関し異論を差し挟むつもりは有りませ ん。あとは、どの部分を見て「例外」と言う表現を使うかの違いであって、使い 方は自由です。言葉自体は「考え方」あるいは「学説」では有りません。いわん や、論述の推論過程の「ひとこと」は考え方や学説とは無縁です。 以上ご再考あれ。 -- one of the people in general