自民党の長期政権は誰のせい?人によっては、それは自民党のせいだ、という者がい
る。選挙法、金、利益誘導でいわば国民は主体的な自由意志決定ができなかった、だ
からそれは自民党のせいだ、こう言うのである。確かにそういう面もあったであろ
う。しかしこの政権が続いてから50年近くは経っているであろうか。この間国民は
何か新しいことを考えるきっかけやチャンスが何度もあった筈。しかし実際は政権交
代一度もなかった。

日本人はもともと変化に違和感を覚えやすい国民であると言われることが有る。
「感」を意識できない程度に無意識に変化するか自分自らが何かヒットした場合以外
は確かにそうも言えそうである。冒険を得意としない国民と言った方がいいかも知れ
ない。選挙に付いて言えば情誼に流されやすいかイメージに騙されやすいとも言え、
「理屈」で押すことが弱い。

この意味では戸別訪問及びその類似行為が禁止された(1925)ことは今ではこのよう
な日本人の性格にかんがみたときはぼくは良かったことだと思っている。ところが、
現在の公選法は個々面接や電話による選挙運動は禁止していない(同、138条・239
条)。ぼくはこれも禁止すべきだと思う。それ以上に共通持ち時間でのTV演説とイ
ンターネット(マニフェスト発表を含む)での運動に限定すべきではないか。いわば
<方法制限選挙>とでも言うべきものである。候補者は、したがって、有権者とは普
段から接する機会をもたざるをえない。この機会には法案提出の相談に当てるべきで
あろう。もちろん一人では何もできないからよその選挙区とのタッグが必要になる
が、このことも有権者との相談内容に入ることは言うまでも無い。この、「よその選
挙区とのタッグ」はインターネットが普及した現在はそれほど困難ではなくなったは
ずである。

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みんなのケンちゃん