"Joe Keen" <mgpot@hotmail.com> wrote in message
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> 日本でさまざまな社会問題が増加したのと、学歴社会が崩壊しつつ
> あることには何らかの関係があるような気がします。
>
> 中学生や高校生が授業中に携帯電話で電子メールをやり取りしてい
> るような光景が見られるようになっていますが、これは教師が生徒
> をコントロールできなくなっている証拠でしょう。教師の主な仕事
> は生徒に勉強させることです。学科を担当する教師であれば、タイ
> ガーの父親のような巧みさを欠いているにしても、「学歴こそすべ
> てだ!」くらい言えなくては駄目なのです。しかし、コントロール
> に自信のない教師は生徒に対してついつい「物分かりのよい」態度
> をとってしまうのです。

あなたの視点は正しいと言うべきでしょう。しかし、期待されるのは、もう一歩だけ
深めたつまり一堀したところで見えるものを提示してくれることではないかと思う。
抜粋の前段について言いますと、「学歴社会が崩壊した」ことのどの部分が「関係が
ある」のかを一言解明することが有意義なのです。このままではせっかくの着眼点が
生きてきません。

思うに、「学歴社会」は学力・能力があることの認識根拠であって存在根拠ではな
い、という意味でのものならば崩壊してはまずかったわけで、それが存在根拠にもな
るとする限りは崩壊して当たり前であった。そうでないならば真の高学歴者にも迷惑
な話であったろう。また、この問題はただいまも進行中であるが、社会を評価する者
ども(=評論家)の勇み足の感がある。これまでだって学歴が威力を発揮しない場合
が多々あることなど既知の事実であった。一足飛びに私見を言うならば<自然発生的
な学歴社会>というのではなく<計算された学歴社会>であるべきであった。社会は
ここを知らないのである。

<自然発生的な学歴社会>すなわち<盲目の学歴社会>が廃れたと言う一点を大げさ
に取り上げた評論家の言葉に躍らされているのが今の日本の社会である。すなわち、
かつて自然的に発生した<盲目の学歴社会>とあなたの言う社会問題の発生とは正に
牽連関係があり、たとえば、盲目の学歴社会を否定するあまり小中高生にはなにか誤
解を与えろくな勉強もせずとも価値の高いことはたくさんあると言うような誤ったイ
メージを植え付けてしまった。じゃあ、何が価値が高いんだ?という問いには未だ答
えられないまま日本社会は今確実に一歩ずつ漂うように流されていく過程にある。小
中学生たちは、思考しない嘗て実際以上にうまい汁を吸った大人たちに踊らされてい
る格好になる。

最後に一つ追加。今確実に排除されつつある学歴社会の一部、つまり<盲目の学歴社
会>に否定的評価を与える賢者はいっそのこと、日本古来の抽象的把握法から抜け出
て、具体的に、たとえば埼玉県で言えば国際商科大学のようなところでは何の価値も
無く浦和高校であるほうが遥かに優れている、というような具体的思考をし、且つ
はっきりと表明することをしてみてはいかがか?さもなければ、伏せ文句は有害とな
り低年齢層には取り返しのつかない誤解を与えかねない。

(なお、この記事に文句があるものの意見を大歓迎する。思考過程をつまびらかに提
示していただけたらと思う。)

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みんなのケンちゃん