SEED、DVD第9巻の感想
お待たせしましたフリーダム登場のまき。
今回は、だいぶうがった見方をしてみました。
第33話
ラミアス艦長に食って掛かるかのような、バジルール。言う事はいちいちごもっとも
なのだが、では、彼女が艦長ならうまくいくかと言えば、軍隊とは言えひよっこが
いっぱいで一杯一杯のあの環境では、あのアークエンジェルでは、冷徹な指揮官では
ギスギスして立ち行かなかっただろう。ラミアスが艦長でバジルールが副長で、この
組み合わせだからやってこれたはずだ。ラミアスだけでは、なぁなぁになっていただ
ろう、それでは生き抜けない。でも、バジルールには、それががまんならないらし
い。
潜入調査のクルーゼ隊長、サングラス姿、なかなかサマになっているぞ。変な仮面な
んか付けんと、普通にしてりゃいいのに。やはり変態仮面なのか?
査問委員会、嫌みたっぷりなサザーランド、アークエンジェル隊をどうしてもどうに
か処分したいらしい。だが言いたい事は、少し分かる。地球軍が戦っているのはコー
ディネーターで、コーディネーターであるキラの助けがなければ戦えなかったのは、
裏返せば、結局ナチュラルはどうあがいてもコーディネーターにはかなわない、無駄
なケンカをふっかけてしまった愚か者、そんな卑屈な結論を導いてしまえる。それは
認めたくないのだ。しかし、戦争をおっぱじめてしまった事自体が、既に愚か者だ。
地球を去るアスラン、手荷物はブリーフケース一つだけ。シャトルに向かうろうかの
途中、それを見送るイザーク。性格的にはイザークは不器用なヤツらしい。色々と優
れた体を持つコーディネーターだが、中味はやはり"人"だ。"人間"と言う、生物学的
にそう呼ぶ種とは少し違ってしまったらしいが、"人"は"人"だ。イザークは、遂に一
人になってしまった。
第34話
スピットブレイク作戦が発動。最高評議会は、パナマ攻略戦として認証したらしい。
だが実際はアラスカ本部制圧。議会無視はいけないな。その一方で、敵本部を叩く力
があるならばそうすべきだ。ザラ委員長のやり方は、民主主義に反するが、作戦自体
はいい作戦だと思う。
それにしても、クルーゼ隊長はなぜアズラエルを知っているのか、この二人は会った
事があるのか?アズラエルの名前は、名前だけなら何度か登場。かなりのやり手らし
い。
アークエンジェル、副長無しで、艦載機無しでよくがんばる。他の艦はどんどん沈ん
でいるのに、アークエンジェルの強さは異常だ。(ご都合主義と言える)
ラクスはキラを誘惑。クライン派一派の活動の一環として、キラを取り込もうとして
いるように見える。ホントは誰でもいいのだが、危険な機体であるフリーダムを、穏
健派の意にかなう誰か適当な人物に渡し、ザラ委員長を筆頭とする武闘派を牽制しよ
うとしているのだろう。何だかんだ理由を付けて、キラを巧く持ち上げて、まんまと
フリーダムを持ち出させる。軍中枢には、既にクライン派が手を広げており、ラクス
は悠々とキラを連れて立ち入り禁止区画であろう格納庫へ。
それにしても、島での死闘から何日経っているのだろうか、時間経過かいまいちよく
分からない。瀕死だったキラは、今はすっかり回復。さすがコーディネーターだ。っ
て、それでいいんかい、何だかすごくご都合主義だぞ。
オープニングには早くから登場していたフリーダム、やっと飛び立った。
システム起動画面は、やっぱり略してGUNDAMだ。このDVDから、メニュー画面がこ
れに変わったぞ。
フリーダムの高機動さは、遠くから見ると、まるでUFOだ。
第35話
激しい戦闘。コーディネーターにも色々いるらしい、何だかえらくとろいヤツが何人
か。普通に撃墜されているMSがいるぞ。
この戦闘の真相を知らされ、一堂がくぜんのアークエンジェル隊。作戦とはそう言う
物なのだ、兵士は「死ね」と言われれば死なねばならない。軍には、冷徹な指揮官と
冷酷な作戦がつきものなのだ。だが人間的に、それは許せない。人類を愛するトレー
ズ閣下ならば、絶対に採用しないし、提案をする部下がいればそれを諫めただろう。
だからこそ慕われていた、って、シリーズがちゃうやろ。
あまりにも損傷してしまいもう駄目駄目なアークエンジェル、さっそうと助けに入る
フリーダム、カッコいいぜキラ。それにしても、プラントから地球はアラスカ、どの
くらいの距離なのか分からないが、自力で飛行してきたその推進剤の量、尋常じゃな
い。それに推力だけでの単独飛行、もうむちゃくちゃ。
最後の力を振り絞って戦線離脱をはかるアークエンジェル、敵の攻撃を回避したら、
味方艦に当たって轟沈。なんまんだぶ、なんまんだぶ、成仏しておくれ。サイクロプ
ス起動、周囲一帯は地獄絵図と化する。最後の力を振り絞ったおかげで、これが最後
にならずにすんだアークエンジェル隊。
せっかくキラが全軍に警告を発したのに、それでも、ザフト側は全滅してしまったよ
うだ。キラの好意は無にされたようだ。地球軍側も、相当な数が巻き添え喰っただろ
う。
スピットブレイク作戦の結果は、だまし合いの産物だったのだろうか、それとも両軍
の上層部はつながっており何か意図した筋書きだったのだろうか。
前者の場合。
両軍は情報を少しずつ流し、探り探らせ、地球軍側の方がちょっとだけずるがしこ
かった。ザフトとしては、パナマ攻略と思わせて戦力を移動させ、手薄になった本部
を叩くいい作戦だったはずなのに。地球側としては、ザフトの情報操作に乗ったと見
せかけて、でっかいワナを仕掛ける。
後者の場合。
この戦争の本質は何だろう。
第36話
アスランが久しぶりにプラントへ帰ると、頭に血が上りっぱなしの父がいた。
同じようにニュートロンジャマーキャンセラー搭載機のフリーダムと兄弟機(夫婦機)
である、ジャスティスを手に入れたアスラン。危険な三つ葉マークの描かれたエンジ
ン、核動力と言われているが、その実体は原子力機関なのか核融合機関なのか。自爆
したら、それはもうすごい事になりそうだ。
キラは言う「今はまだ補給は必要ありません」って、核動力なら何でも解決してしま
えるのだろうか。核熱ジェットなら、地球にいる限りは推進剤の心配はいらないだろ
うが、ビーム兵器のビームに使う材料は?これも空気で補ってしまうのだろうか。核
エンジンの核燃料は?「今はまだ……」、そのうちガス欠(?)するけど、それまでは
まだ余裕があるって事なのか?フリーダム、とにかくすごい機体だ。
死にかけて何かを悟ったのか、変に大人びて変に説教じみたしゃべりのキラ、何だか
変だ。サイと二人対峙すると、サイがますます負け組に見えてしまう。サイが負け組
を脱するには、自分は自分だとサイが自分で気付いて自信を取り戻さなければならな
いわけだが、それをキラが先に言っちゃったよ。
そう言えば、フレイが拉致られたのを、まだ誰も知らない。
ここのところ政治的な発言が多くなったラクス、身の振り方も政治的になってしまっ
たか。自分の命を脅かす黒服の男達、自分の命を守る男達、自分の前で殺し合いが起
きたのにちっとも動じない少女、ラクス。さも当然という顔で、護衛の男に付いて去
る。ラクスの行動、何だか急すぎて釈然としてないものを感じる。それとも、今まで
が仮の姿であったか?
キラでも自分でもない第三の男登場。自分が知らない若い男が現れ、親が勝手に決め
て勝手に破断にした少女だが、少なくとも好きだったラクスが、わけの分からんヤツ
と一緒に自分の前から去ってしまうのを何もできずに見届けるだけのアスラン、心中
お察し申し上げる。ふられ気分でロックンロール、そして心に雨が降る。
ラクスだけはと信じていたのに、ジャスティスを駆り地球へと傷心旅行に飛び立つア
スラン、向かうは最愛のキラの下へ。
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大島 敬行 ooshima@janis.or.jp
よかったら見てね 「りんごの観察記録」
http://www.janis.or.jp/users/ooshima/
とにかく、やおい的言い回しにするとこうなるか。
互いに兄弟機に乗るキラとアスランは、穴兄弟でもあるのだろうか。
お互いに最愛の親友同士が乗る機体は、夫婦機と呼ぶべきか。
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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