< 二人の日本人外交官がイラクで名誉死 >

これは本人たちが望んだことである。また日本国家も望んだことである。

まず、このことをはっきりさせなければならない。この出発点が不明確だから、こと
社会科学的問題を文学的に考えてみたりする。各自好き勝手に感想文を投げるだけに
なっている。

これに対して、人は死を望むことなど特別な精神状態のとき以外はありえず、それは
自殺のときだけ。あるいは政府と言えども死んでいいなどと思ったことなど一度もな
い。こう言うかも知れない。

これは単に「主観」を述べたに過ぎない。確かに二人の外交官は、死ぬのはいやだと
思っていたであろう。また政府の誰もが死んでは困ると思っていたであろう。

しかし、それでもやはり、「客観的」には、こういう場合、<進んで名誉死を遂げ
た>と表現すべきものなのである。

もちろん、あなた方のような議論をすることは一向に差し支えないが、しかしそれ
は、以上のことを知ったうえで語る必要がある。

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みんなのケンちゃんですた