強い酒を飲ませて酔わせ、その隙に準強姦罪を犯すと言う手法は＜策士策に溺れ
る＞というだけではない、時代を読むのに軽率だった事が伺える。

昔であれば恐らくバレる事は無かったであろう。輪姦に遭遇した事など被害女性
の本人から明かすはずはなかったからである。しかし今は違う。今は＜不特定多
数＞による輪姦を受けた事自体には彼女たちにはそれほど抵抗感は無い。今でも
抵抗感があるのは「輪姦」という＜自分の意志によらない＞点であり、それにの
み憤りを覚える。つまり、昔で言う＜体が汚れる＞という点にはさほど抵抗感が
無かった事を読めないための奴らの計画の失敗であった。

被害女性は自身＜体が汚れる＞ことが自尊心を失う事だとは考えていない。従っ
てそれを一般に知れてしまってもたいして自己の将来性とか社会的評価などには
影響を及ぼす筈は無いと思っているに違いなく、届け出る事に抵抗を感じないの
である。昔の女性であればこのことは決定的に重要であった。自分の心を偽れな
いこと、社会の目が大きくモノをいったことが逆の意味で女性を非人間のように
扱う結果になってしまったと言うこともあったであろうけれどもである。

今回の事件などは氷山の一角に過ぎない。似たりよったりの事は方々で起きてい
る、と言う話を聞いている。実に今はフリーの時代だと、この事を口汚く言う人
は多い。飲み屋のおっちゃんからも知らされたことがある。フリーということと
今回の事件のように「意志に反して」と言うのとは違うのではないか、とか言お
うものならばお子さまランチでもたくさん食べて早く大人になりなさいと言わざ
るを得ない。多くは自由意志であったかなど結果を見てみなければ分からないの
である。

おもうに、このような事件は早晩起こるはずであると予測もできなかったような
「目くら」は現代人には居るであろうか？たしかにイベントに誘ってというのは
新しい事ではあったかもしれないが、政治家や大人にとっては既に有り触れた手
法ではある。が、今回問題になっているのはイベントに誘った事ではない。して
みれば規模が大きかったとは言え、誰もが既に予測できたその事が問題になった
と言うに過ぎないのではないか。

当方が言いたいのは法律論ではない。法律論では加害者は当の学生のみで、ま
た、学生だからと言う言い訳は通じず、型に嵌った処罰に付せられなければなら
ないであろう。が、しかしだ、日本国民の思考がただここに留まるだけで、この
ような社会の風潮をどうにもできなかった全ての国民の不作為による共同正犯性
を不問に付するとすれば、この事件から大きな学ぶべきものを学ばずして終わる
ことになる。

言い換えると、被害女性が憤りをぶっつける相手は他にもいて、一番には自分自
身であったり、自分の両親であったり、学校であったり近所の人であったり、
もっとはっきりとは市町村長であったり県知事であったり日本政府であったりす
るのではないかと言う事なのである。従って、警察や裁判官も少しは躊躇を持っ
て刑事告訴あるいは裁判をするのが筋であろう。


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おいらはMac＠Individual.NET