SFってわけじゃないんですが、谷田和一郎著『立花隆先生、かなりヘンですよ』
という本を読みました(2001年発行)。読んだ後に気づいたんですけど、広告の
ページに「と学会」の本が載ってたりしたので、この本自体も案外その筋では
有名なのかも。

で、この本によると、要するに
 近年の立花氏 = もともとオカルト好き + ニューエイジサイエンスかぶれ
なのだそうで、さらに科学信仰とか人類の二極分化(選民思想?)にこだわってる
あたり、オウムの連中と大差ないとまで言われてます。

で、この著者があげつらっている立花氏の発想というのは
 ・インターネットが世界中のあらゆる人間を結べば、
   人類は1つの巨大な脳となり、ガイアの一部として新たな進化を遂げる
 ・人工知能が超知性のレベルに達すれば、
   人工の脳を使いこなすことで人類は新たな進化を遂げる
 ・人類が宇宙で暮らすようになれば、
   超能力が発現して人類は新たな進化を遂げる
 ・遺伝子組み換え技術が発達して人類に適用されれば、
   人類は新たな進化を遂げる
てなことで、いずれにしても人類は一歩を踏み出すものとそうでないものに二極
分化して、前者だけが生き残ると。まあ、本当に本気で言ってるのかどうかは
知りませんが、とりあえずこの著者はそのように理解しているようです。

で、私は別に立花氏にはなんの思い入れもないんですが、読んでるうちにちょっと
他人事じゃないような、あんまり笑えなくなってきたりしまして。だってさあ、
上にあげたような点だけ見たら、立花氏って単なるSFファンなのでは? みたいな
感じでしょ。
もちろん、この本の著者にしても上にあげたようなSF的な発想そのものを馬鹿に
してるというよりは、立花氏が根拠も論理もへったくれもなく「そうしなければ
人類の未来はない」みたいなことを言ってる点を批判しているようではあります。

でもねえ、そう思ってみると、確かに外から見たらSFもオカルトもファンタジーも
同じ穴の狢かもなあとか、いや外から見なくてもそうなんじゃないかとあらためて
思ったりして、ちょっと悲しくなったり。まあ、今更といえば今更ですけどね。

あと、ちょっと思いついて笑っちゃったのは、
 ・宇宙に進出 -> 超能力発現 -> 人類の二極分化
これは初代の富野ガンダムで、
 ・遺伝子改変 -> 人類の二極分化
これは最近のやおいガンダム。となると次の仕切り直しでは、
 ・超AIを搭載した携帯式ネットワーク端末の発売 -> 人類が二極分化
こんな感じのショタガンダムだったりして。
# ロックマンエグゼ?