減反を拒否する自治体が出てきたそうですが
いっそのこと米の統制経済はやめて戦前のように
米相場を復活させてはどうですかね?

米は食糧安保の観点から統制経済がしかれていますけど
それは米の生産性が低かった時代の話であって現在は
生産過剰な状態にあるわけですから、原則自由化して
それでも十分やっていける農家(あるいは企業)だけが
米を作るようにしたら良いんじゃないでしょうか?

米の現物市場だけでなく先物市場やオプション市場なども
作ってリスクヘッジ機能を強化すれば農家にとっても
不作などへの金融的なヘッジをかけることもできますし
金融市場としても米を売買する投資家による資金流入
も期待できますから、単なる食料需給以外の投機的
需要も加算されて一石二鳥だと思うんですが。

そうすれば多額の補助金もやめることができますから
財政再建にも資すると思います。

減反などと言わずに作りたいんならどんどん作れば良いんです。
たくさん取れれば単価が安くなって農家の収入は減るかもしれま
せんが、あらかじめ豊作になるだろうことがわかっていれば
先物やオプションなどを使って売りのヘッジを掛けてけば良いんです。

例えばオプションであれば米のプットを買っておけば、米相場が安く
なれば安くなった分だけ利益になりますし、逆に高くなってしまったら
オプション料分の保険料はパーになりますが現物を売れば利益に
なります。

つまり、農家にとってみればオプションがリスクヘッジとして機能する
わけです。そうなれば不作になろうと豊作になろうと農家は大きな
影響を受けづらくなります。

最近では天候デリバティブなるものも一部では取引されていますが
米相場を復活させればこういった金融派生商品も上場させることで
米以外の農産物に対しても複合的にリスクヘッジが可能となります。

そうなってくると農家以外の投機家も市場に参入してきて、今度は
農業関連の株式会社の上場なんてのもあるかもしれませんね。
農業収入以外にもデリバティブによる収益も企業化すれば期待できる
かもしれませんし、将来の天候の予測や農産物の生産性予想など
様々なデータを分析してそれが即収益に跳ね返ってくるなんてなれば
金融機関や年金運用機関の新たな収益源にもなるでしょうし、農業の
近代化にも資すると思います。

農業株式会社の上場や新たな米市場の創設が天候デリバティブ等の
金融派生商品の取引量の拡大につながれば、米以外の農家にとっても
リスクヘッジとしてお手軽に取引できるわけで、天候不良で不作になって
国がわざわざ救済しなくても市場が自発的に救済してくれることになれば
国の負担も少なくて済むし何より農家は不作や豊作を気にせずに農業
に専念できるようになるわけです。

農業株式会社としても単なる農産物の生産計画や生産管理だけでなく
天候デリバティブ等の売買部門を設けて収益の拡大につなげられる
可能性もあります。年金運用として四苦八苦している保険会社としても
農家に対してリスクヘッジとなる金融商品を販売することで新たな収益源
を開拓することができるでしょう。

戦後、米を統制経済にしてそのひずみが国家の財政をも危うくしているわけ
ですから、それらのひずみを解消する起爆剤として

     「米相場の復活!」

は良い切欠になるんじゃないでしょうか?