HISADOME, KENJI wrote in message <3F299596.4000600@lares.dti.ne.jp>...
>crx wrote:

>> 「人の心は一念三千」という言葉がありましたね。法華経の中に記されていると
のこ
>> とですが・・・

>一念三千を説いているのは、「法華経」ではなく「摩訶止観」。
>(十如是は「法華経」に説かれているが)

さようでしたか。貴殿の情報の正確なことを祈りつつ感謝します。

「摩訶止観」について御存知のことについてどうぞご説明ください。

小生の知っていることを少し記します。
「摩訶止観」とは、どなたの論理か御存知ですね。中国の高僧、天台智ぎ(538〜
597)が唱えた論理ですので、「天台止観」とも言います。
人間の内に棲んでいる多くの煩悩(怒り、むさぼり、眠り、恐れなどなど)、その煩
悩についての確かな把握、「止まってよく観る」ことの大切さを事細かに説かれたと
のことです。多くの弟子が’智ぎ’に習い、悟り、’智ぎ’の死後も弟子達は衆生の
苦しみを救われたとのことです。
この’天台智ぎ’の教えを求めて、最澄が、はるばる日本から命をかけて、その教え
を学びに隋に渡ったのです。帰国後、その最澄の天台山の教えを求めて、法然、親
鸞、蓮如、などなどいろいろな多くのお坊様方が比叡の山を登り、仏道を修めたので
す。

「止まって、よく自らの煩悩について観ること」これは、本当に大切な悟りへのみち
のりですね。
「物事の因果(原因と結果)について理解できる者は、道を、自らを悟ることができ
る。」とお釈迦様の言われたことを明かされた方であると思います。

crx
「仏道を習うというは、自己を習うなり」
道元の言葉ですが、道元はやはり中国での求道の折、風鈴がちりりりんと鳴る音を耳
にした時、仏法をここまで運んできてくださった多くの先達の御苦労、また御仏のお
もいやりをひしと感じ取ることが出来、ひとしお、ありがたさにむせび泣いたとのこ
とです。