ハムラビ法典が 木の葉になって
夏の日差しの中で
燃えている

消えるものと 消えないものが
日盛りのなかで
何かを奪い合っている

瓦礫の上の 砂漠の蝶
凍るような 平和の涼しさ
真っ赤な銃弾の静けさ

何もいりません
平和があれば もう何も
復讐以外に もう何も

復讐と恐怖さえあれば もう何も望まない

僕は うなされ
白昼夢の中で 蝶の屍骸が降ってくるのを見ている
確かに夢なのだが 激しい痛みがほほに走った